Mac.una Matata !!

2003年01月のMac.una Matata


2003.01.31 今日のなんだかなあ/無線LANのセキュリティ.7

ということで、まとめです。犯人?のタイプ別にまとめておきます。

まず、相手がスキルのない悪気の人の場合。
これは、「お隣さんが無線LANを導入したら、どこかの家の無線LANが見えちゃったので、悪気なく覗いてみた」、といった場合ですね。まあ、ほほえましい部類です。
このケースの場合、Macアドレスフィルタリング、WEP、ESS-IDのいずれかひとつでも設定しておけば、「見えちゃった」ということはなくなります。


次に、相手がスキルのある人で、でも、ターゲットが(アナタでなく)不特定多数の場合。
たとえば、車にノートパソコンを積んで、どこか穴のある無線LANアクセスポイントはないかいな」と町をさまよっている場合ですね。なんか、ご苦労様です、という感じですが。

こういった場合、もしセキュリティが破られると、アナタの家の無線LAN経由で、ウイルスやスパムメールをばらまかれるおそれがあります。まあ、この手のいたずらをしたくて、町をさまよっているのでしょうからね。

これを防ぐには、Macアドレスフィルタリング、WEP、ESS-IDは必ず設定してください。ステルスESS-IDをオンにして、WEPのパスワードは十六進数で乱数にして(英単語だと辞書を元に解析されますよ)。また、DHCPをオフするのもいいでしょう。

これらの措置は、スキルのある犯人に、総当たり式に解析されればいずれは破られます。
でも、ターゲットはアナタ個人でなくともほかの誰でもよい、というこのタイプ犯人なら、こんなにきっちり設定してあるアナタの無線LANをねらわずに、別の場所(ザルな無線LANアクセスポイント)がないか、さっさと場所替えしてしまいます。

ピッキング空き巣でいうと、世の中に開かない鍵はないので、鍵をふたつ取り付けても技術的には意味がない。でも、鍵が二つある扉は狙わないで、となりの家を狙う。なぜなら、ふたつの鍵を開けるには時間が倍かかるので目撃される危険性が増えるし、そもそも、扉に鍵が二つある家はセキュリティの意識が高いと考えられるので、危ない橋は渡らない、のと同じことなんでしょうね。


最後に、相手がスキルのある人で、しかも、ターゲットがアナタの場合。
これは、ストーカーやら、産業スパイやら。とにかく、アナタそのものを標的にして盗聴しようとしている場合です。

この場合、技術的にはどうしようもなくって、やぶられるものはやぶられる訳です。これを防ぐには、企業の場合、RADIUSサーバにして無線LAN 1EEE802.11bのセキュリティ機構を補う、といった金のかかるやり方もあるでしょう。
でも、お金をかけたくない、というなら、運用でカバーするしかないです。

使わない時間は、無線LANを切る。
これにより、漏出するパケットの量を減らして、その分、解析に必要なパケット数を稼がせないことになります。

WEPのパスワードや手入力IPアドレスを定期的に変更する。
同じパスワードを使い続けていると、いずれパスワードが犯人に解析されてしまいます。だから、ばれる前にパスワードを変更するのです。ただ、この場合、ベースステーションとクライアントパソコンの両方で変更作業をしないといけません、しかもすべてのクライアントパソコン上で。こんなことを考えると、こんな手間の掛かる運用は小規模なLANでしか行えません。大規模LANで手間がいやなら、金をかけてRADIUSサーバなどを入れること。それがいやなら...、こうなると、無線LANは使うな(笑)、としかいえません。

ということで、実際うちの会社では無線LANは全面禁止です、危険性と利便性を秤にかけて。
霞ヶ関なんかもそもそも全面禁止にするのが当たり前(だって、スパイに狙われやすい業種でしょ(笑))、とわたしは思うのですが、なんか、今でも情けないままのようです。


無線LAN 1EEE802.11bのセキュリティ機構は、再三「セキュリティ機構のようなもの」と書いてきたとおり、ようなもの、にしかすぎないのですね。
有線LANですと、ケーブルに物理的に接続しないと盗聴できないのですが、なにしろ無線ですから、電波を傍受することは簡単です。「傍受されることは仕方ないとして、さてどう守るか」ということですから、どうしてもセキュリティの面では、有線LANに比べて無線LANに比べてハンディキャップがありますから。

ということで、今日のなんだかなあ/無線LANのセキュリティ1〜7、ようやくおしまいです。なんだか1月の特集みたいになってしまいましたね(笑)。

 
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2003.01.30 今日のなんだかなあ/無線LANのセキュリティ.6

無線LANのセキュリティとは違うのですが、無線ベースステーションでありがちな設定がありますので、それにもふれておきます。

ベースステーションで、WAN(ADSLやCATVのモデムに接続されている側)と家庭内LAN(無線LANや、10/100BaseTケーブル側)とを隔離(ルーティング)している方が大半だと思うのですが、
この場合、家庭内LANに接続しているパソコンのIPアドレスは、ベースステーションから発行するような設定がデフォルトになっています。つまり、ベースステーションがDHCPサーバ、各クライアントパソコンはDHCPでIPアドレスを取得、という設定ですね。

もし、DHCPを使っていると、一旦、無線LANのセキュリティを破られたら、犯人のパソコンもIPアドレスを自動取得できてしまうので、即、インターネットに接続できてしまいます。

だから、これを防止するために、ベースステーションのDHCP機能をオフにすることも効果的です。すなわち、各クライアントパソコンでのIPアドレスを手入力、そのIPアドレスをベースステーションに登録する、というやりかたです。IPアドレスが手入力だと、犯人は、無線LANのセキュリティを破ったあとも、次はIPアドレスの解析をしないといけなくなりますからね。こういった意味で、DHCPをオフ、もセキュリティの一環と捉えることもできます。

2003.01.28 今日のなんだかなあ/無線LANのセキュリティ.5

では、最後の砦、暗号化機能であるWEPはどうでしょうか。

WEP(Wired Equipment Privacy)は、通信内容を暗号化する仕組みのこと。暗号化するんだからいいじゃない、と思われるかもしれませんが、ここにも落とし穴があります。

まずは、すでに示したとおり、WEPをOnにしたとしても、MACアドレスやESS-IDの部分は暗号化されません。WEPで暗号化されるのは、データの「本文」部分だけなんですね。ですから、スキルある犯人に傍受した無線通信を見られると、MACアドレスやESS-IDによるセキュリティ(のようなもの)は、無意味になるということです。

じゃあそれなら、データの「本文」部分だけ見れないように暗号化されていればいいや、と割り切ればいいかというと(事実、技術的にはあきらめるしか仕方がないのですが)、まだ落とし穴があります。WEPはやぶられる可能性が高いのです。

特に、初代AirMacや初期型AirStationの場合、WEPのパスワードは、5桁の半角英数などになってます。これを40ビットWEPといいます。AirStationの場合、「a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v w x y z A B C D E F G H I J K L M N O P Q R S T U V W X Y Z 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 _」と計63種類の文字を使うことができるので、作ることのできるパスワードは63の5乗で992436543通りの文字列を作ることができます。もし「意味のある」文字列をパスワードに設定したら、「辞書」を利用することでパスワード破りが簡単になります。そうでなくて全くランダムな5桁の文字列を設定したとしても、992436543通り程度なら、力任せに総当たりで文字列を発生させても解くことができるのです。現在のところ、数日くらい傍受した通信量を解析すればパスワードがばれる、とされています(し、その手のツールが現実に存在しています)。

今(のAirMac 2や無線LAN機器)では、104ビットWEPという13桁のパスワード設定が可能になっており、この場合246278864694166000000000通りとなるので、解析するのは数カ月以上の傍受が必要とされています。だから、104ビットWEPならば、数カ月ごとにパスワードを変更する、という運用をすれば防げる、ということになります。

では、40ビットWEPしか搭載していない初代AirMacや初期型AirStationの場合は、どうすればよいのでしょうか。WEPのパスワードは、5桁の半角英数または、16進数で10桁となっています。16進数で10桁ならば1099511627776通りと、5桁の半角英数にくらべ、約千倍組み合わせが多くなります。ですから、40ビットWEPの場合、0123456789abcdefの16種類の文字をランダムに組み合わせてパスワードを作りましょう。これが、取りうる最前の策です。

続きます。たぶん、次で最終回。

 

 

2003.01.25 今日のなんだかなあ/無線LANのセキュリティ.4

続きまして、ESS-ID。

IEEE802.11bは、2.4GHz帯の電波を使用する無線LANシステムですが、混信防止のため、計14チャンネルに別れています。ですから、クライアントとステーション間で同じチャンネルを使用しないといけないのはいうまでもありません。

さて、貴方の無線LANがチャンネル4を使っていたとして、もし、お隣さん(のご家庭やオフィス)でもチャンネル4を使ったとしたら、お互いの無線LANシステムが見えてしまいます。こういったことを防ぐために、ESS-ID(Expanded Service Set)という仕組みが用意されています。つまり、貴方の無線LANのESS-IDとお隣さんのESS-IDが異なっていれば混信しない、という仕掛けになっているのです。この機能を無線LANのセキュリティとして利用することが一般的です。
ところが、ESS-IDにも落とし穴があります。

一つ目は、貴方の自宅・オフィスを特定するのに使われるかも知れない、ということです。安易にESS-IDに貴方の名前や会社の名前などを入力してしまうと、貴方の無線LANがそこにある、ということを宣伝して回っている(笑)のとおんなじことになります。ですから、ESS-IDは、意味のない文字列を入力しておきましょう。くれぐれも、貴方や会社の名前にしたり、あるいはステーションのデフォルト値のままにはしとかないよう。

二つ目は、ステルスESS-ID。
AirMac 2では、ESS-IDを隠す、というオプションがあります。実は、デフォルトのままだと、ステーションは「わたしのESS-IDはこれですよ」とご丁寧にも一定時間ごとに知らせる(ためにビーコンを打つ)ようになってます。
ESS-IDを隠すオプションをOnにすると、ステーション側はビーコンを打つのをやめ、クライアント側から「これこれこういうESS-IDのステーションはありませんか?」と問いかけたときだけステーションが返事するようになります。このようにして、第3者には、そのESS-IDが見えないようにする、というのがステルスESS-IDです。ステルスって言葉、レーダに映らない「ステルス戦闘機」なんて言葉でご存じですよね。

これら2点は、一般ユーザが貴方の無線LANを利用させないための方策としては意味があります。
しかし、スキルのある犯人が傍受した無線LAN通信を見れば、ESS-IDが丸見えです。なぜならば、ESS-IDの暗号化されていないからです。ということで、ESS-IDを利用しても、スキルのある犯人には歯が立たないことになります。

では、最後の砦、暗号化機能であるWEPはどうでしょうか。
暗号化するんだからいいじゃない、と思われるかもしれませんが、ここにも落とし穴があります。続きます...。

2003.01.24 今日のなんだかなあ/無線LANのセキュリティ.3

ということで、無線LAN 1EEE802.11bのセキュリティ(のようなもの)について。
IEEE802.11bには、いくかのセキュリティ機構(のようなもの)が組み込まれています。Macアドレスフィルタリング、ESS-ID、WEP、です。これらについて順にふれてゆきます。また、なぜ「セキュリティのようなもの」なのかについても。

なお、この記事では、AirMacベースステーションや、AirMac互換性で定評のあるBUFFALO(メルコ社)のAirStationのことを単に「ステーション」と呼びます。また、AirMacカードや無線LANを搭載したMac・パソコンのことを「クライアント」と呼びます。

まず、Macアドレス・フィルタリング。

MAC(Media Access Control)アドレスとは、LANデバイスのハードウェア毎(LANカード、無線LANカード、その他機器など)ごとに振られている固有の番号で、12桁の数字です。貴方のAirMacカードにもひとつMacアドレスが振られています。また、お使いのMacには(有線の)LAN端子が搭載されているはずですが、こちらにもさっきとは別のMacアドレスが振られています。Appleメニューの[このMacについて]を覗けばわかります。
MACアドレスは、世界にひとつづつしかありませんので、これを利用してステーションに接続できる端末を制限します。あらかじめ、ステーション側の設定に、利用可能なMACアドレス(を積んだパソコン)を覚えさせておくわけですね。これが、Macアドレス・フィルタリング。

MACアドレスは、ハードウェアに対して番号が振られているのですが、実は、Macアドレスをソフトウェア的に「なりすまし」することが可能なんです。だからもし、ステーション側で接続許可しているMACアドレスが犯人にばれてしまっていたら、MACアドレスフィルタリングは無意味になってしまいます。

ところが、無線LANでの通信を傍受すれば、「裸」のまま送られているMACアドレスを知ることができます。次に述べるWEPで暗号化した場合でも、無線LAN通信中のMACアドレスはなんと暗号化されず、裸のままなんです。

つまり、Macアドレス・フィルタリングをしても、スキルのある犯人にとってはほとんど意味がない、ということです。一方で、普通のパソコンユーザが貴方の無線LANに接続することを防ぐことならできますので、Macアドレス・フィルタリングは基本中の基本でしょう。

次に、ESS-ID。

続きます...。

 

 

2003.01.23 今日のなんだかなあ/無線LANのセキュリティ.2

ということで、その2をお送ります。大層な話しができる訳もありませんが。

ここでいう無線LANとは、IEEE802.11のことを指します。
ご存じのように、Appleの初代AirMacがC界を含めまともに普及した世界最初のパソコン無線LANシステムです。AirMacシリーズでは、IEEE802.11bという規格を利用しています。また、最近登場したAirMac Extremeでは、IEEE802.11g(規格上限通信速度54Mbps))となっています。

規格上限通信速度11Mbpsで知られるIEEE802.11bには、いくかのセキュリティ機構(のようなもの)が組み込まれています。Macアドレスフィルタリング、WEP、ESS-IDです。

各々の説明にはいる前に、最初にこれらのセキュリティ機構(のようなもの)をすべて切っておいた場合のリスクを考えてみましょう。
あなたの自宅で、セキュリティ機構(のようなもの)をすべて切ってある無線LANシステムを運用しているとします。自宅近くに他人が車で乗り付けて、ノートパソコンの無線LANを起動します。当然、セキュリティ機構(のようなもの)をすべて切ってあるのですから、その犯人はなんの特別な設定もすることなしに自由に無料で貴方の無線LANシステムを利用できます。

貴方の無線LANシステムを利用できる、ということは、貴方の家庭内LANシステム内部が覗き見られてしまう、ということです。ファイル/プリンタ共有がオンになってたら、ファイル共有であなたの文書が覗かれるかもしれないし、貴方のプリンタにいたずら書きをプリントアウトされるかも知れません。

夜中に突然プリンタが動きだし呪いの言葉が印刷される、なんていたずらされたら、事情が分からないPCユーザもならパニックになってしまうかもしれないですね。うちの全てのパソコンの電源が切ってあるのに、プリンタだけが動く訳ですから。

つまり、「覗き見られる」というリスクが第一点目です。

でもね、「別に私のLAN内が覗かれたってかまわないよ」という方もおられるかもしれません。でも、「覗き見られる」リスクに頓着しない方にとっても、第2のリスクがあります。

セキュリティ機構(のようなもの)をすべて切ってあると、無線LAN経由でインターネットに接続することができます。こうなると、なぜいけないかというと、その犯人が貴方のLANを踏み台にするのに利用されてしまうからです。
例えば、犯人が、スパムメールを送りつけたりDoS攻撃を掛けたりしたとしましょう。インターネットから見ると、貴方の無線LANからスパムメールが発信されたり、DoS攻撃を掛けているように見えます(事実、そうなのだから)。こうなると、スパムメールやDoS攻撃に対するクレームは貴方に寄せられる、ということになります。これが、第2のリスク、「なりすまされる」ということです。

以上のことは、犯人が一般のパソコンユーザだったって簡単にできちゃうことです。でも、もっとスキルを持った犯人だと、大変なことになります。

第3のリスクは、貴方の通信内容がばれてしまう、ということです。
例えば、メールチェックのパスワード。無線LANの通信を傍受することは簡単でして、内容を解析することで一旦パスワードを知られたら貴方のメールボックスは覗かれ放題、貴方の名前で嘘メール出し放題です。

もっとも、インターネットショッピングの場合、クレジット番号などの情報は、貴方のパソコンとサーバの間が暗号化される(httpsなどを使用する)ことが多いので、この場合は無線LANのセキュリティとは別問題です。

また、例えば、企業の無線LANだったら、企業内の通信(文書データ、メールデータ...)を傍受されてしまう、ということですから、ライバル社のスパイ行為に利用されかねませんね。

結局、無線LANのセキュリティ(のようなもの)をすべて無効にしてあると、
(1) スキルのない犯人に対しても、なりすまされる、貴方のLAN内が覗かれる、というリスクを追うことになります。
(2) スキルのある犯人にかかっては、なりすまされる、貴方のLAN内(のファイルサーバやプリンタサーバ)が覗かれることはもちろん、通信内容そのものを傍受されていまう、ことになります。

昨日の記事(2003.01.22 今日のなんだかなあ/無線LANのセキュリティ.1)の霞ヶ関の例では、たぶん(1)の段階です。ほんと情けない限りですが。AirMacをお使いの貴方は、どうですか??。

それでは、無線LANのセキュリティ(のようなもの)をかけると、どう防げるか??。これが、再三「無線LANのセキュリティ(のようなもの)」と括弧書きしているとおり、スキルのある犯人には実際のところほとんど防備していることになりません。しないよりまし、といったレベルです。

明日は、この辺について書こうかな。   続きます...。

2003.01.22 今日のなんだかなあ/無線LANのセキュリティ

旧聞に属しますが。
昨年暮れのasahi.comの記事[役所の無線LAN筒抜け 気象庁や都庁、相次ぎ利用停止]などによると、無線LANをセキュルティの意識なく使っていて、間抜けなことになっていたようですね。まあ、福井県でコンピューターシステム会社経営のなんとかさんってヒトが霞ヶ関をAirCheckしていて、あんまりなセキュリティ状況を新聞社に持ちかけた、って話しなんですが、ある意味意地悪くもあります(笑)。だって、どうせ、セキュリティの意識なんてそうそう高くないのは分かりきっているわけですからね(笑)。失礼。

記事中、
情報システム厚生課の無線LANの電波が、外部から受信できる状況だった。同省情報システム厚生課長補佐は「無線LANの危険性を調べるための調査用だった」とし、指摘を受けて安全対策を強くした。
ってのも苦笑してしまいますし(苦しい言い訳)、しかも、無線LAN経由でLANに侵入したら、
同課の係長のパソコンに、「ハリー・ポッター」などの映画やドラマ、アイドルのビデオなど多くの不正コピーソフトが蓄積されていた。
ってのも...。これが、情報システム厚生課って...絶句。

とはいえ、本件は特別なケースではないところが本当の問題でして、無線LANのセキュリティって問題ありまくりなんですよね。
ユーザの運用/セキュリティ意識/知識もそうですし、規格そのものにも問題があるし。

とまあ、明日以降、無線LANのセキュリティをネタにしようと思って、今日は長い前振りでした。AirMacユーザのためにも。

 

 

2003.01.21 Macな日々/Mirroed Drive Doorsの内蔵HDDマウンタ

PowerMac G4 1.25GHz Dual(Mirroed Drive Doors)には、内蔵ATAとして、ATA100 1系統とATA66×2の計3系統が搭載されています。

純正HDDはATA100側に接続されていて、CPU冷却フィンの近くにあります。ATA66は、一系統が5.25インチドライブベイへ、もう一系統はドライブベイの下にある3.5インチHDD増設用スペースに延びています。こちらのATA66 HDD増設ベイは、レバーを押してマウンタを手前に引けば簡単に外すことができます。

問題は、純正HDDが付いているATA100側のHDDマウンタ。マニュアルどおりにレバーを押して上に持ち上げるようにしても、どうしても外れない!!。しばらく悩んであきらめたりしてたんですが、数週間後再チャレンジしたところ、マウンタがネジ止めしてあることに気付きました。

ネジをはずせ、なんてマニュアルに書いてないぞ、と当時憤ってて、今ではすっかり忘れていたのですが、昨日になってアップルのTech Info Library TIL75376 [Power Mac G4 (Mirrored Drive Doors): ドライブキャリアには固定ネジが付いていることがあります]が出ていることに今頃気付きました。とほほ。

 

2003.01.15 今日のなんだかなあ/日経BP社

たくさんの種類/ジャンルの雑誌を発行している日経BP社って、どうしてあんなにダイレクトメールを送ってくるのかな??。日経パソコン/コンピュータ/バイト/ネットワーク何たら、日経ビジネス...。しかもご丁寧にも、これらのダイレクトメールが勤務先と自宅の両方にくるんだから...。
これじゃ、電子メールじゃなくて実際の郵便物での「SPAMメール」ですね。一旦名簿に載ってしまうと果てしなく届く、ってところも電子メールのSPAMと同じです。

もうひとつ腹が立つのは、日経BP社名でボランティア団体(ユネスコや国境なき医師団など)からもダイレクトメールが届くのですね。これらのボランティア団体の活動には敬意を表しますが、ここではそれと関係ないところで、日経BP社の言い分が振るっています。

日経BP社では...(ボランティア団体名)の理念に賛同し、その活動を些細ながら支援して参りました。

って、てめえの顧客リストを別の用途に使うってのが「支援」なのかい(笑)。協賛金を寄付するとか、社員を労働力として提供するとか、自前でできることで支援したらどうなんでしょ(笑)。もっとも正しいやりかたは、自社の雑誌に無料広告を掲載してあげることだろうに。

今回のご案内は、日経BP社社員が機密保持契約をしております●●社(米国)より、日経BP社社員の立ち会いのもと作業・投函いたしました。読者の皆様の個人情報には厳重な管理をしております。

とのダイレクトメールでしたが、なんと、封筒に封をしてありませんでした(封をした痕跡もない)。どこが厳重なんじゃ....。

などと、つっこみどころいっぱいの日経BP社であります。

2003.01.14 Macな日々/Safari

パブリックベータ版が公開されたSafariですが、描画が速くていいですね。

シンボリックリンク(UNIXのエイリアスのようなもの)を破壊するとんでもないバグも起こすようですけど、まあ、パブリックベータなので...(という言い訳も利かないような気もしますが...、このケースの場合(笑))。

ブックマークを自動で読み込んでしまったり、デフォルトブラウザを変更しちゃう、という余計なおせっかいもきらいです。それに、わたしのようにURL Manager Proで管理していると、結局、いくらいいブラウザでもURL Manager Proが対応してくれるまでは使えないので、非常に保守的になっちゃいます。正規版が登場したら改めて考えることにします。

ところで、MacDTV.comを読み込むと、URLの欄に、なんか違うアイコンが表示されていることにお気付きでしょうか。とりあえず「かちんこ」のつもりのアイコンにしてみました。

これは、favicon.icoファイルをサイトにおいとくとIEのお気に入り欄などでアイコンが表示される、というMSの独自仕様があるのですが、Safariもこれを利用しているようです。

なんて記事、すぐ書かないものだから、もう、大手のwww.desktopper.netで紹介されてますねえ(→faviconの作成方法の解説

ちなみに、わたしは、WebブラウザのSafariよりも、ほんもののサファリゲーム@アフリカ等、の方が好きです。関係ないですけど。

 

 

2003.01.09 勝手な予想屋/Macworld Expo SF 2003を振り返る

Final Cut Expressですか...!!。前々から、Final Cut "Pro"でなくて、Final Cut "Standard"、または、Final Cut "DV"といった位置付けの製品が欲しい、と言ってましたが、実現してしまいましたねえ。
なにしろこれまでの、iMovieの次がPremiereやFinal Cut Proまでとんじゃう、という商品構成は問題で、両者間を埋める製品が望まれていたわけです。候補としては、Strata VIDEOShopの後継版、EditDV unpluggedよりちょい上でcinestream(旧EditDV)より低価格、Premiere LEのような価格帯でDVに特化したもの。あるいは、現行Premiereの超値引き販売(笑)。こんなイメージのものです。
Final Cut Expressはおそらくここを狙ってきているのだと思いますし、Macユーザってこんなソフトに飛びついてしまいがちですよね。さすがに、Final Cut Proの\98,000-に「飛びつく」ってのは、(DTVな方ならともかく)一般のMacユーザの場合さすがに躊躇しちゃいますが、\34,800-のFinal Cut Expressならば...(笑)。こうなると、Appleの思うつぼですね。こういった意味でも、Final Cut Express、売れそうです。

さてさて、基調講演予想の反省会をしましょう。

iMovie 3 & iDVD 3に関しては、チャプターマーカ機能くらいしか予想が当たらなかったですね。つまり、iMovie 3 & iDVD 3の目玉の新機能ってのはこの程度、ということでもあります(笑)。ただ、アップルがアピールしているiアプリケーションどうしの連携、ってのは使ってみないと分からないですよね。この辺、Appleのお家芸ともいえるので、たとえチャプターマーカ機能くらいしかカタログスペック的には見るべきものはないといっても、実は、使ってみると快適で気持ち良くなっている...、のかもしれません。こういった「カタログには表現できない」使い心地がどうなっているか、非常に楽しみです。

iTunes、iPhone、iTV、iPod 2の予想は全滅でしたが、もともとこれらのネタはエイプリルフール特集に取っておいても良かったかなあ(笑)。

新PowerMac G4は見送りで、PowerBook G4(17inch)、PowerBook G4(12inch)ですか。
PowerBook G4(17inch)については、これだったらPowerMac G4 Cubeを復活させてよ、って感想を持ちます。キーボードが光る、ってのは、かっちょいいですね。ほかの機種でもあればなあ、まあ、デスクトップ機用のキーボードだったら、サードパーティが似たようなのを発売してくれるかもしれませんね。
PowerBook G4(12inch)については、アップルのサイトに「Duoよりも軽い」なんてセリフがあって、Duo 230、280cユーザだったわたしは、懐かしさに涙がちょちょぎれました。2kgちょっとという重さはWindows Noteを考えると決して軽くはありませんが、でも相当売れるでしょうね。わたしは、Macに小ささは求めない(笑)ので、あまり興味はありませんが。

2003.01.07 勝手な予想屋/Macworld Expo SF 2003

実はわたし、あんまり盛り上がっていないのですが、毎度恒例ですので、今回も勝手な予想屋を登場させます。


Mac OS X 10.3のプレビューのあと、iアプリケーションをおさらいしはじめます。まずは、iSyncやiCal、アドレス帳から。次に、新しいiアプリケーションの紹介となります。

まずは、iMovie 3とiDVD 3。

iMovieの目玉は、P in Pと静止画スーパーインポーズといったトランジションの追加。簡単編集ソフトというコンセプトからは動かしがたいので、ビデオトラックは今までどおり1トラックのみ、だから本格的なコンポジションは搭載できないものの、P in Pと静止画スーパーインポーズならばiMovie 2でもサードパーティプラグインで実現できていることですから。
素材管理機能も充実し、iMovieプロジェクトを複数使用したり、プロジェクトファイルのマージなどが可能、クリップ棚上でフォルダ(のメタファー)を使ってでリップを階層管理できる、など。
書き出し機能として、まずは、iDVD 3でのチャプターマーカ書き出し、そして、後述のiPod 2用MPEG-4ムービー。
Final Cut Proのボイスオーバーのような機能も、ほんとはiMovieにこそふさわしい機能のように思います。

iDVD 3の目玉は、チャプターマーカ機能搭載。素材(ムービー)管理機能もほしいところではあります。それと、外付けDVD-Rドライブ対応。

まあ、この辺り、現行iMovie 2、iDVD 2の足りないところを列挙しただけですが。

次のiアプリケーションは、iTunes。これは、CCCDとレーベルゲート対応が目玉。ソニーミュージックエンタテイメント社もCCDDを発売開始しましたので、これ、早く対応してほしいですよねえ(この辺りのネタは、後日お送りします)。

新しいiアプリケーションは、iPhone。基本的にIP電話とTV会議のようなもの。FAX送信機能もあり(うーん、AV Mac(840AV)の頃の再来のようだ)。

そして、目玉は、iTVとiPod 2。

iTVは、ビデオ、ムービーのiTunesのようなもので、インターネットストリーミング放送の受信を受け持ちます。QuickTime Palyerのチャンネル機能ですね。また、iMovie 3で書き出したムービーなんかも管理できます。

ただ、これだけだと、ストリーミング放送はダウンロードできないようになっていることが多いので、インターネット経由でのムービーのコレクション、iMovieでの自作ムービーだけでは、わざわざ新たなiTVを用意する必要はありませんよね。そのために、(AirMacベースステーションのように)iTVステーション(外付けのTVチューナユニット)が用意されています。iTVステーションは、従来のAirMacベースステーションの機能も包括されており、受信したTV番組は、無線LAN(しかも54Mbpsに高速化)でMacに届きます。これを、iTVアプリで再生・録画するわけですね。

録画したTVムービーやiMovieで自作したムービー素材をどうすればよいか、というと、二つの楽しみ方が用意されています。

ひとつめは、これらの素材を使ってiTVでVJ(ビデオジョッキー)みたいに遊ぶことができます。Macのモニタ上でVJしたり、QuickTime Broadcasterと組み合わせてのVJストリーミングも。

二つ目はというと、iPod 2。
iPod 2は、iTunesとiPodの関係のように、iTVと組み合わせて、「持ち運びできるモバイルHDDビデオプレーヤ」。これ、2003.01.06 物欲/HDDレコーダに書いたように今とてもほしいです。iMovie 3で書き出したMPEG-4ムービーもiPod 2に持っていけることもいうまでもありません。
iPod 2のネーミングは、Powerとiの製品ネーミングルール(PowerMac,iMac、PowerBook,iBook)に従って、PowerPodかもしれない(現行iPodよりも液晶画面も大きく、当然カラーですからね)し、私的にはQuickTime Player(今度のは、ソフトじゃなくてハードウェアですが)、という名称も愛着があってよいかも。

これだけ、iアプリケーションがすごければ、これで十分なのですが(笑)、

ハードウェアの新機種は、1.4, 1.2, 1GHz PowerPC 7547 Dual構成の新PowerMac G4。PPC7457-RMではないので、ボトルネックであるシステムバスの問題は解決していませんが、システムバスが200MHzの3.2GB/s(現行Mirrored Drive Doorsは166MHzの2.7GB/s)に向上しているので、QuickSilverの時代から見るとシステムバスも約1.5倍に向上していることになります。200MHzシステムバスなので、DDR 400 SD-RAM(現行Mirrored Drive DoorsはDDR 333)搭載でしょう。
また全機種、800MbpsのFireWire(IEEE1394b)搭載。これにより、USB2(480Mbps)も晴れて搭載されます。
AirMacも54Mbps化。

下位2機種は本日発売開始。1.4GHzモデルだけは2月発売(限りなく春に近いんだろうな(笑))

iMacとeMacのクロックアップ版は、旧モデルの在庫調整がうまく行っていないので、今回の発表は見送り。2月ぐらいに発表か??。

あ、そうそう、Final Cut Pro 4とDVD Studio Pro 2については、基調講演では触れられないが、Appleブースではプレビュー展示、といった辺りでしょうか。そして英語版の発売は、NAB2003の4月がターゲット。


とまあ、これだけあればご立派、大いに盛り上がれるのですが、さすがにどうかなあ。Mac OS X 10.3、iSync、iCal、アドレス帳、iMovie 3とiDVD 3、iPhoneくらいかな。

盛り上がってない、といいながら、書いているうちに盛り上がってしまった(笑)んで、一部、エイプリルフール恒例の基調講演ネタ(このページの[勝手な予想屋]コーナーをお楽しみ下さい)みたいになってますねえ(笑)。

例によって、これは勝手な予想屋のいうことですから、お間違いのないよう。念のため(笑)。(本気にするヒトはいないって...。ごもっとも)

 

 

2003.01.06 物欲/HDDレコーダ

DVD-RW陣営のパイオニア社からDVD-RW/HDDレコーダDVR-99Hがようやく登場し、PanasonicのDVDビデオレコーダーDMR-HS2東芝社のHDD & DVDレコーダー RD-XS40もあわせ、3機種がそろい踏みとなった年末商戦。HS2が一番人気のようですが。

わたしは、この手のレコーダには余り興味がありません。そもそも、TVエアチェックして(ここまでは良い、だからHDDレコーダ自体は悪くないと思う)、気にいった番組をDVDに焼く、って行為をあまり行わないもので。個人で楽しむ分には著作権法上も問題ないのでしょうが、でも、そもそもTV放送って他人のもの(著作物)だろ、と思ってしまうのです。だから、DVDレコーダ部分がどうも気にいらないのです。事情は、これまでの「ビデオテープにエアチェック」とも変わらないんで、いまさらどうもという気もしますが、どうもひっかかるんです(笑)。
一方で、「HDDレコーダでTVチェック」というのは、著作権に関してより厳しい立場から見ても問題ないとされているいわゆる「タイムシフト」なので、まあ、すっきりはしますね。
まあ、著作権、著作権、といっても、大層に考えた上で書いているのではなく、漠然と思っているだけのことなので、別に著作権論議がしたいという意図があるわけではありません。すっきりしときたいだけ。

こんなわたしなので、(DVDレコーダ機能がない)HDDレコーダというものには興味が出ます。

究極の姿が、AVホームサーバなのでしょうが、AV側からの発展形であるソニーのチャンネルサーバーCoCoonは、AIBO的なA.I.的機能(ユーザの好みを覚える)を売りにしてますし、PC側からの発展形としては、ブロードバンドルータ&無線LANステーションにHDDレコーダ機能を搭載した東芝のTransCubeなんかがあります。究極のAVホームサーバがどうなるか今後(未来)を楽しみにしていますが、これらの志に比べると、DVD/HDDレコーダってやっぱりちょっと俗っぽい(笑)気もしますね。

さてさて、未来はともかく、現実を考えると。
PCでのTV録画もそうですし、HDDレコーダもそうですが、みなさん、そんなに「TVを見る時間」ってお持ちなのかなあ。そんなに余暇の時間(のうち、TV視聴に費やせる時間)があるのかしらん。Wカップ以降欧州サッカーを見るようになったわたしですが、録画しても見る時間がないのでたまる一方...(笑)。でも、HDDレコーダやデスクトップPCは自宅に置いておくしかないわけで、今欲しいのは、「HDDレコーダやPCに接続できて持ち運びできるモバイルHDDビデオプレーヤ」なのかもしれません。名付けて、Video iPod(笑)。
まあ、これに一番近いかな、と思うのが、MT-AV1(シャープ社製ポータブルAVプレーヤー)であり、今一番そそられております。


2002年12月のMac.una Matata !!

2002年11月のMac.una Matata !!

2002年10月のMac.una Matata !!

2002年09月のMac.una Matata !!

2002年08月のMac.una Matata !!

2002年07月のMac.una Matata !!

2002年06月のMac.una Matata !!

2002年05月のMac.una Matata !!

2002年04月のMac.una Matata !!

2002年03月のMac.una Matata !!

2002年02月のMac.una Matata !!

2002年01月のMac.una Matata !!

2001年11〜12月のMac.una Matata !!

2001年09〜10月のMac.una Matata !!

2001年07〜08月のMac.una Matata !!

2001年06月以前のMac.una Matata !!

  


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