ソニー社が、HDVカメラ HDR-FX7を発表しました。11月発売予定です。
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3 CMOS
CMOSセンサー採用、このクラスでは初めての試みですね。CMOSでは原理的にスミアが起こらないので、私なんか、シマウマを撮ってもゼブラノイズ(笑)に悩まされなくても済みます。また、ダイナミックレンジが広いので、黒つぶれや白トビに強いことが期待されます。
もちろん、HDR-FX1(やその先祖であるDCR-VXシリーズ)の3
CCDに習って、HDR-FX7は、3 CMOS(R, G, Bそれぞれ用に計3枚のクリアビッドCMOSセンサー搭載)構成になっています。
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小型・軽量化(HDR-FX1に比べて)
型番から見ると、HDR-FX1の後継と目されますが、HDR-FX1との違いは、なんといっても、サイズ。HDR-FX1と比較してHDR-FX7は、容積約40%(このページにサイズ比較あり)、重量約25%減の1.4kgと小型・軽量化されています。これだと、HDR-FX7はDCR-VX2000並みのサイズですね。
最近わたしは、HDR-FX1一本槍ですが、たまにたまにDCR-VX2000を使うとその大きさに差にびっくりしてしまいます(笑)。小型・軽量化はうれしいのですが、とはいえ、もう最近は2kg強のHDR-FX1にも慣れてしまって、サファリ撮影してても重さ・ハンドリングが苦にならなくなりました。
とはいえ、ご高齢者でハイエンド志向のユーザはHDR-FX1の重さ・大きさでは躊躇していたはず。こういったユーザ層には、HDR-FX7はアピールするはずです。
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光学系
ただ、HDR-FX7では本体の小型化のみならず、画質に大きな影響を及ぼす光学系自体も小型化されてます。
HDR-FX1の場合、1/3型
112万画素CCD(有効画素数107万画素)×3、レンズ系72mm
HDR-FX7の場合、1/4型 112万画素CMOS(有効画素数104万画素)×3、レンズ系62mm
HDR-HC3の場合、1/3型
210万画素CMOS(有効画素数143万画素)×1、レンズ系30mm
なので、画質に影響が出るとすれば、暗部でのざらつき感、といった症状が予想されますから、この辺り、注目点です。光学系小型化の不利を、例えばCMOS感度アップや最適化などでいかに補うか、といった技術課題はあったのでしょうが、さすがにHDR-FX1を謳う以上は、同等かそれ以上を期待してしまいます。
ちなみにわたしは、HDR-FX1ですら、暗部でのざらつき感が大不満です。HDR-FX1と同等レベルでは許さんぞー。
一方で、光学系小型化のメリットもあって、焦点距離は、広いレンジが確保できています。
HDR-FX1の場合、HDV
16:9時:f=4.5〜54.0mm (35mm換算 f=32.5〜390mm)
HDR-FX7の場合、HDV 16:9時:f=3.9〜78mm (35mm換算 f=37.4〜748mm)
HDR-FX1の場合、ひとことでいうと中途半端で、望遠側は物足りない(が純正テレコンは存在しない)、広角も物足りないが、でもワイコン(純正は高価!!)の購入が必須というほどでもない、といったかんじだったのですが、
HDR-FX7は、望遠側に寄っていますので、広角側はワイドコンバージョンレンズ使用、と割り切ることが出来ます。
なお、経験上、35mm換算f=748mmとは、手持ちはおろか一脚を用いてもダメで、三脚使用が必須。35mm換算 f=390mmなら手持ち撮影も可能、といった領域です。
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その他(HDR-FX1にはなく、HDR-HC3以降に搭載された機能(笑))
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HDMI端子 ]搭載。さすがにいまとなっては、HDMI端子が欲しかったです。
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なめらかスロー録画機能 ] 4倍スローモーションが可能なこの機能、サファリ撮影でもおもしろい使い道がありそうで、HDR-HC3をうらやましく思う点のひとつでした。
240field per secで記録可能で、HDR-FX7では6秒間の記録できます(HDR-HC3の倍の時間)。これを1倍速の60
field per secで再生すれば、24秒間、4倍スローモーション画像が楽しめる、という寸法です。解像度はHDV撮影時よりも落ちるとのことですが、実際のところ、解像度はどのくらいでしょう。
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