2007.06.26 新 欲しいAV/PC両用液晶モニタ完結編
        /DT-V24L1D、ファーストインプレッション その1

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そんなこんなで、さんざん思案した末ついに入手したDT-V24L1Dのファーストインプレッションをば。使用して2週間後の感想です。

まあ、一言に言えば、PC入力(DVI)もできる業務用ビデオモニタ、といったものです。決して、"AV入力もできるPCモニタ"ではなく。(そのまんま、ですね)

■ 液晶TVの代わりとなること - AVモニタとしてのDT-V24L1D
・[ 必須 ] : HDCPに対応していること(HDCP対応DVI、または、HDMI)
・[ 必須 ] : フルHDがドットバイドットで表示できること
・[できれば] : 入力が豊富であること
・[できれば] : スピーカ搭載(それほどまともでなくてもよいが、あると便利)
・[できれば] : TVチューナは非搭載でかまわない
・[ 必須 ] : HDCPに対応していること(HDCP対応DVI、または、HDMI)

■ 一般的なPC用途で使用できること - PCモニタとしてのDT-V24L1D
・[ 必須 ] : まぶしすぎない
・[できれば] : PC作業をしながら、小画面でTVがP in P表示できること

■ 液晶TVの代わりとなること - AVモニタとしてのDT-V24L1D
・[ 必須 ] : フルHDがドットバイドットで表示できること

当然、フルHDがドットバイドットで表示できます。1920×1200の液晶パネルなので、フルHD(1920×1080)を表示すると、1920×120分のビデオ映像非表示エリアがパネル上方にできます。ここのエリアを活用して種々の情報が表示できるようになっています。
ちなみに、480iもドットバイドット表示されるのですが、この場合、表示面積があまりに小さすぎて実用性はほとんどありません。720pのドットバイドットもできるようですが、わたしは720pのソースを持っていないので確かめることができません。
HDCP対応DVIです。なので、Blu-ray DiscレコーダやHDD内蔵CATVセットトップボックスのHDMI出力を、HDMI-DVI変換アダプタをかましてDVIに入れると、ちゃんと映ります。HDCPソースが入力されると、情報表示エリアにその旨表示されるので、HDCPソースか非HDCPソースかも確認できます。

・[できれば] : 入力が豊富であること
・[できれば] : TVチューナは非搭載でかまわない

TVチューナは当然ありません。また、入力は豊富とは言えず、デジタルビデオは、SDI×2、HDCP対応DVI×1、アナログビデオ入力(すべてモニタアウト付)コンポーネント×1、コンポジット×2。まあ、入力端子は少ないですわねえ。AVアンプで入力切り替えしているので、実害はないですが。

古いAVアンプなので、この際、HDオーディオやHDMI1.3aに対応したAVアンプに買い換えたら...、なんて、物欲の神様(悪魔)のささやきが聞こえるような気も...。

・[できれば] : スピーカ搭載(それほどまともでなくてもよいが、あると便利)

スピーカが付いていますが、論評する価値があるような音ではありません。そんな音です、はい。

・ 騒音

DT-V24L1Dには冷却ファンが搭載されているので、これが問題となるような騒音かどうか。
日本ビクターに問い合わせた際には、騒音を測定頂き、30cm、1m離れた箇所の騒音dB値を教えて頂いていたので、心配はしていなかったのですが...。(2007.04.24 新 欲しいAV/PC両用液晶モニタ/ビクター DT-V24L1D

やはり、わたしの使い方では何ら問題ないです。DT-V24L1Dの近くでMacで作業していても冷却ファンが回っている、という感じは全くしません。それ以前の問題として、机の下に置いてあるPower Mac G5の冷却ファンやHDDの動作音の方が気になるってのがなんとも。

■ 一般的なPC用途で使用できること - PCモニタとしてのDT-V24L1D

● DVI端子

DVI端子はもちろんMacでも使えました。MacからDT-V24L1Dのプロファイルも認識でき、ColorSycも動作してます。プロファイルは、sRGBとそっくりですね。まあ、このモニタ、EBU 100%なので、sRGBとほとんど一致していて当然ですが。

技術背景については、以下をご覧下さい。
  2007.03.23 新 欲しいAV/PC両用液晶モニタ/番外編 モニタの色域.その1
  2007.03.26 新 欲しいAV/PC両用液晶モニタ/番外編 モニタの色域.その2
  2007.03.29 新 欲しいAV/PC両用液晶モニタ/番外編 モニタの色域.その3

・[ 必須 ] : まぶしすぎない

● 輝度調節
PC/AV両用モニタの、PCモニタ使用時の輝度(まぶしさ)については、これまでも[ 新 欲しいAV/PC両用液晶モニタ ]ネタではこだわってきました。

例えば、2007.06.16 新 欲しいAV/PC両用液晶モニタ/ソニー LMD-2450W

DT-V24L1Dを使ってみて、PCモニタ時のまぶしさは問題ないことがわかり、満足しています。

TVモニタとして使用するには、相当な輝度が必要です。例えば、400〜500cd/m2とか、あるいは、派手さ・鮮やかさ指向の家庭用HDTVだともっと明るいかも。
ところが、これをPCモニタとして使用する際には、あまりにまぶしすぎます。Final Cut StudioなどのApple Proアプリケーションのような、暗色系インターフェースならばまぶしいことはないのですが、一般のソフトだと、白地のウインドウが目にしみます。

PCモニタのひとつの基準 sRGBの標準輝度は、ブラウン管の場合80cd/cm2(液晶の場合の標準輝度については明言されていないようですが)

なので、AV用途とPC用途、画面を切り替えるたびに、輝度調節(というか、バックライト光量の調節)をしなくてはなりません。

普通のPCモニタの場合、輝度調節は、[メニュー]→[ビデオ]→[調節]→...といった具合に、階層化されたメニューをたどっていかなくてはなりません。しかも、ボタンを何度もおさなくてはなりませんし。しかし、DT-V24L1Dの場合、モニタ前面下にある調節ダイアル(ロータリースイッチ)を回すだけでOK。とっさの調整も簡単だし、ダイアル式なので微調整もかんたんです。ダイアルをまわして画質調整というスタイルは、アナログTVモニタ時代からの、まさにアナログチックなやりかたですが、使いやすさの点で◎です。

もちろん、入力系統毎に、違った画質設定値を覚えさすこともできるので、AV用からPC用(DVI)へ入力系統を切り替えるだけで、自動で輝度を落とし、その上で、必要が有ればダイアルで微調整する、というのがGoodです。

・[できれば] : PC作業をしながら、小画面でTVがP in P表示できること

これも、業務用ビデオモニタなので、高機能PCモニタに搭載されるような「P in PでTV表示」機能はありません。
  

明日に続きます

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