前回から続きます。
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● 液晶モニタ時代
現在は、液晶という表示デバイスの登場により、相当広い色域が表示可能になってきました。
例えば、普及価格帯の液晶モニタでも、ブラウン管の色域(NTSC
72%、sRGB等)はごく当たり前。ハイエンド機では、現在NTSC比92%程度。ごく近いうちにNTSC比100%も達成されることでしょう。こと色域(表示できる色)という点では、液晶パネルはブラウン管を凌駕した、といえます。
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(1) PCモニタの世界
特に、グラフィックやDTP用途においては、Adobe RGBが事実上の標準になっています。PCグラフィック用途にハイエンド液晶モニタは、どの製品もAdobe RGB 100%を表示できるよう、がんばっている最中。がんばっているけどあと一息、というのが現状です。
なので、一般のコンシューマPC用途に降りてくるのは、あとしばらく時間が掛かるでしょう。それでも、大抵の液晶モニタの色域は、すでにsRGBよりも広くなっています。
(2)ビデオモニタ・家庭用TVの世界
ビデオ・TV用途ではどうかというと。
まず、家庭用薄型TVは、冒頭に述べたとおり、NTSC比92%を謳うハイエンド製品が登場してきたところ。この辺は、ハイエンドPCモニタと同様の状況です。ブラウン管時代には「理論値」だった、NTSC
100%が手に届くところまで来ています。
制作現場のビデオモニタは、...ブラウン管がいまも主流!!。こと色域に限って言えば、EBUやITU-R BT.709(つまり、NTSC72%やsRGB)が標準です。
(3) ビデオ・TVの世界と、PCモニタの世界との関係
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なお、ビデオ・TVの世界では、NTSC次世代の"標準"(未来の"目標")としての、ディープカラー・xvYCCも登場してますが、別の機会にでも。
まとめ
液晶モニタの進歩により、ブラウン管まで不可能だった「広い色域」を表示できる性能を手にいれつつある。
現時点で(当面の目標となっている*)「広い色域」とは、
TVでは、NTSC 100%、PCモニタではAdobe RGBを指す。どちらもほぼ同じ色域である。
*)当面の目標となっている「広い色域」...
まどろっこしい表現をしているわけは、TV・ビデオにおいては、その次の目標としてのディープカラー(xvYCC)が控えているからです。
液晶モニタの登場・普及により、ブラウン管時代には起こらなかった「不整合」が生じている。
さて、最後の点でふれた「不整合」とは。これがこのシリーズで書きたかったこと。次回に続きます。
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