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Matrox RTMac

2000.04.10初稿
2002.07.09改訂


MacDTVユーザの間で待ち望まれていたMatrox RTMac、ついに登場です。ここでは、RTMacが誘なうリアルタイムDTVの世界をご紹介します。


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目 次

   RTMacとはなんなのか。 このページ

   RTMacを使用したシステム構成図  このページ

   RTMac for Final Cut Pro

   RTMac for Premiere

   Final Cut Pro 3.0のオフラインRTとの比較

   RTMacの宝箱  --玄光社刊PasoVi006号の特集記事を収録

   こんなエフェクトは、リアルタイム処理可能??

     ● 速度調整時(スロー再生など)

   

RTMac関連ニュース (MacDTV.Newsより)

2002.03.26 RTMac+QuickSilver2002の不具合解消

2002.02.22 Matrox RTMacドライバ3.0.1日本語版

2002.02.21 RTMacのMacOS X用ドライバは、第二四半期の予定

2002.02.20 RTMac用新ドライバ(3.0.1英語版)、公開

2002.02.20 RTMacのMacOS X用ドライバは、第二四半期の予定

2002.02.16 RTMac+QuickSilver2002(nVIDIA GeForce4)で不具合

2002.01.17 RTMac エネイブラ for FCP3 日本語版

2002.02.12 RTMacの価格改定

2002.01.15 MacDTV of the year 2001-2002は、RTMac。

2001.12.18 RTMac Enabler for Final Cut Pro 3(英語版)、公開

これ以前のMacDTV.News記事へのリンクは、現在準備中です。MacDTV.Searchをお使い下さい。


以下に、RTMac登場に至る経緯をまとめてあります。今回の最終製品版との違い、当時の予想(笑)がどれくらい当たっているか/当たっていないか、そんな意味でも楽しめますよ。

全米放送機器展(NAB2000)での衝撃の発表  2000.04.09

全米放送機器展(NAB2000)におけて、Apple Computer社、Matrox社、Pinnacle Systems社による発表があり、
 ● Apple、FinalCutPro1.2.5を発表

 ●
Pinnacle、SD/HD無圧縮ビデオボードTARGA Cineを発表
 ● AppleによるAstarteのDVDプロダクトを取得。

 ● Matrox、DVリアルタイムレンダリングPCIカードRTMacを発表。

その中で、リアルタイムシステムRT Macが開発中であることがアナウンスされました。この時点でなんの情報もなかった訳ですが、Win版のRT2000を概観することで、来たるべきRT Macについて予習しておきましょう。

World PC Expo 2000 アップルブースでのデモ  2000.10.17

2000年のWorld PC Expoのアップルブースの目玉は、なんといっても、Mac OS X Public Beta日本語版QuickTime 5日本語版公開プレビュー版だったのでしょうが、なんといってもMacDTV.comとしては、どうしてもRT MacTARGA Cineに注目してしまいました。ステージなんてちっとも見てなかった(笑)。しかも、非圧縮には無縁なわたしとしては、ほんとはRT Macばっかりに興味があったんですけどね。

で、展示中のRT Mac、顔なじみのアップルの方がブースで説明しておられましたので、根ほり葉ほり小1時間かけてお聞きしてきた内容をご紹介しましょう。


 

RTMacとはなんなのか。

RTMacは、

プレビューレンダリングをリアルタイムで処理します。

プレビュー時にレンダリングの待ち時間がない快適編集環境を提供してくれます。

● プレビュー時に、Macモニタ上、および、NTSCモニタ(TV)モニタ上にコマ落ちなく再生します。

● アナログキャプチャー機能により、HDD上にDV形式のQucikTimeムービーを取り込むことができます。

● 極めて安定しています。

こんなこと、特徴として書くべきなのかどうか(笑)。でも、いくらリアルタイムを謳っていても、10回に1回フリーズして再起動かけていたら、時間短縮・快適作業になりませんものね(笑)。RTMacはこの手のプロダクトとしては、極めて安定しています。(初期の頃のRT2000(for WIN)なんて目もあてられなかった(笑))

という特徴があります。


 

RTMacの本質は、エフェクトアクセラレータではないことです。

ここでいうアクセラレータとは、マルチプロセッサの場合、なにかのカード(例えば、Blue ICEやMPEGハードウェアエンコーダようにカード上にDSPやMPUを搭載する場合)の場合、などがありますが、計算処理自体を高速化するもののことを指しています。

エフェクトアクセラレータの場合、プレビューレンダリング処理自体を高速化することによってリアルタイム処理を達成する、といった正攻法を採っていますから、近い将来には、さらなる性能アップにより実時間以下の処理も達成できる日もあるでしょう。

でも、RTMacは、ここでいうエフェクトアクセラレータではありません。どちらかというと、RAGE128やGeForceといったグラフィックアクセラレータカード(いわゆるビデオカード)に近いものです。

どういうことかというと、RTMacカード上でさまざまな重ね書き(オーバーレイ)処理を行うことで、リアルタイム表示を実現しよう、という発想から生まれたものです。つまり、RTMacは、高速計算する技術、というよりも、重ね書き描画の技術、と捉えた方が、より本質をついているように思います。


RTMacを使用したシステム構成図

これが、利用的なRTMac環境です。

RTMacは、RTMacカード上にRGB端子(DIN Sub 15pin)、外付け入出力ボックスに、NTSC入力端子、およびNTSC出力端子が搭載されています。


  RGB端子(15pinミニDIN Sub VGA端子 )

パソコン用RGBモニタを接続することで、デュアルモニタ環境を利用することができます。

この手のカードの場合、カード間の相性問題がつきまとうため、デュアルモニタ環境を構築するためにグラフィックアクセラレータカード(いわゆるビデオカード)を使用すると、なんらかのリスクがあるかも知れません。ところが、RTMacの場合、カード自体にモニタ出力機能を有しているため、グラフィックアクセラレータカードを使用する必要はありません。

RGB端子なので、ADC端子を使用するApple Studioディスプレイなどは接続できませんが。


  NTSC出力端子

外付け入出力ボックスにあるNTSC出力端子には、NTSCモニタ(TV)を接続します。これにより、リアルタイムエフェクトをNTSCモニタ上で確認できます。

また、NTSCモニタに出力した場合の出来映えを確認することができますので、編集中、例えばタイトル色をNTSCモニタに映したときにどんな色になるか、すぐに確認できるのもいいですね。


  NTSC入力端子

外付け入出力ボックスにあるNTSC入力端子は、アナログ取り込みの際に利用します。


  Mac内蔵FireWire端子

DVカメラとの接続には、Mac内蔵FireWire端子を利用します。いうまでもなく、DV取り込み、DV書き出しの際に利用します。

また、高速なFireWire HDDを利用することもあります。


RTMacレビューのための確認環境

本レビューの際に使用した環境は次の通りです。

  Mac本体

PowerMac G4 733MHz/SuperDrive


  メモリ

Mac搭載メモリは1GB。Final Cut Proには500MB割り当てました。

なお、後に述べますが、RTMacの静止画情報は、Final Cut Pro割り当てメモリの上に展開されます(RTMac Still Cache)。ですから、RTMac使用時には、Final Cut Proへの割り当てメモリは、Final Cut Pro通常使用時よりも増やすことが推奨されています。


  システム設定

アップルトークOff、仮想メモリオフ。Web共有、ファイル共有などオフ。


  HDD環境

レビュー時には、ACARD RAID66のストライピングモードに、IBM DTLA 307060 2台をRAIDさせたもの。最低速度で55MB/sを確保しています。この場合、カード間の相性はありませんでした。

なお、以下の環境でも、ざっと試してみました。

FireWire HDD
IBM DTLA 305040を使用したFireRack(ATA66版)では、問題ありませんでした。

純正内蔵ATA HDD
ドライブ自体は、IBM DTLA 307060です。これでも問題ありませんでした。


  Matrox社発表のシステム必要要件

システム必要要件としては、RTMac は次のシステム コンフィギュレーションを必要とします。
● シングルまたはマルチプロセッサPower Mac G4、AGPマザーボード

● PowerPC G4 プロセッサ400 MHz またはそれ以上

● メモリ256 MB RAM

● PCI 空きスロット1つ

● ソフトウェアをインストールするためのCD-ROMドライブ

● Mac OS 9.1

● Final Cut Pro 2.0以上、または、Premiere 6.0.1以上

● QuickTime 5.0以上

● 高速なEIDE/Ultra ATA またはSCSI ディスクドライブ-2つのストリーム 25メガビット/秒以上

なお、25メガビット/秒以上との記載は、メガバイトの間違いですね(笑)。

Matrox社日本語サイト参照

なお、英語ページ記載の仕様をみると、
● デュアルストリームのために、最低12MB/sのSustained Transferが必要。
● SCSIを推奨

● 内蔵ATAは、最低減のシステム要件であるが、ビデオ/オーディオ用に別ストレージを用意することを推奨。

● FireWire HDDは確認していないので、推奨していない。
と書いてありますので、なんだか日本語版ページ記載と異なってますね(笑)。


 

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