というわけで、また続きます。

だれかベンチマークを採ってくれないかな。...、と書いている辺りでおわかりのとおり、私としては、しばらく様子見しそうな感じがあります。

わたしが今も使っているPowerMac G5 2GHz Dualは、これらのMac Proベンチマークテストでの比較対象であるPowerMac G5 2.5GHz Quadの約半分の性能です。だから、PowerMac G5 Quadに勝ったり負けたりの結果が出ているMac Proに移行すれば、今より倍近い体感速度向上は見込めるはずです。Rosetta上で動作するAfterEffectsやPhotoshopでも、今のPowerMac G5 2GHz Dualよりは速くなるでしょう。ましてやUniversal Binary化されたFinal Cut Pro 5.1だったら...。
また、4台まで内蔵可能なHDDベイもDTVには魅力的ですし。

そうは思うのですが、どうも、いまひとつ踏み切れないかんじが...。

一つ目の理由は、やっぱり、今は"待ち"なのではないかと。

今回のRosetta上でのPhotoshop CSやAfterEffects 7を見ると懸念には及ばないのかも知れませんが、でも、やっぱり、AdobeのProductがUiversal Binary化されてないと。さらには、AfterEffectsのプラグイン類も。
また、Mac OS Xの問題としても、64bit本格対応やら、QuickTime（例えば、CodecのIntel CPU（のSIMD機能）へ）の最適化やら。これらはMac OS X 10.4 Tigerでは期待できそうもなく、結局Leopard待ち（来春）なのかな??。
その頃には、Final Cut Studio 6が登場していることだろうし。

二つ目の理由は、別段、今の環境でも不自由していない、ということです。

これは、HDVで撮影した素材（と、これまで撮り貯めたDV素材）しか扱わない、というごく私的な事情によるのですが。
HDV native編集をするには、確かにPowerMac G5 2GHz Dualでは非力です。ですが、わたしは、現在のところHDV native編集を行っておりません。というのも、HDVで作品を完成させたところで、次世代DVD-Video（Blu-ray DiscやHD DVD）のオーサリング環境（DVD Studio Pro "5"や、Blu-ray Disc/HD DVD Recorderドライブ）が揃ってないし、また、オーサリングしたところで再生環境もない（家庭用Blu-ray Disc/HD DVD プレーヤが普及していない）からです。どのみち。

となると、割り切って、

今のところ、HDVで撮影しておくが、Final Cut Proでの編集はDVアナモフィックでおこない、DVD-Videoに焼くにとどめておき、

将来、次世代DVD-Videoのオーサリング環境・再生環境が普及したならば、そのDVアナモフィックプロジェクトを元に、"オフライン編集"機能を使ってHDV素材にすげ替え、DVD Studio Pro "5"で次世代DVD-Videoに焼く

（この辺り、MacDTV.comの[ Macで始めるDTV ] ＞＞ [ 中級編 ] ＞＞ [ バッチキャプチャー/オフライン編集 ]で詳しく解説しています）

しかしょうがないのです、実際のところ。

で、今のところの"HDV素材をDVアナモフィックで編集"する分には、PowerMac G5 2GHz Dualでもさほど不自由しません。編集時の試行錯誤には、このマシン環境とFinal Cut ProのRTプレビューがあれば充分です。もちろん、最終レンダリングやMPEGエンコードではいくら処理能力があってもありすぎるということはありませんが、でも、例えば「これまで一晩かかっていた最終レンダリングがMac Proでは5時間で終わるようになった」からといって、「朝起きたら出来上がっていた」という作業プロセスにおいては、実質的に意味はない気がします。

あくまでも、極私的使い方において、ですが。締め切りに追われるヘビーユーザならば、当然話しは違います。
とはいえ、RTが優秀なFinal Cut Proはともかく、AfterEffectsのレンダリングが（たとえRosettaの分Universal Binaryソフトに比べて非効率とはいえ、少しでも）速くなるのは捨てがたいなあ、と思わなくもないですが。

まあ、考えてみると前述のように二つのひっかかりがあるのですが、最大の理由は、たぶんわたしが「枯れてきて、物欲が衰えている」からなのかもしれません（笑）。