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CHAPTER3.3 IEEE1394とFireWire |
2000.01.31初稿
2004.11.18改訂 |
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新世代の高速インターフェースとして注目され、PowerMac G3 Blue & WhiteやiMacDVにも標準搭載された、FireWire(IEEE1394)に関する話題を紹介します。
書籍版「Mac de DTV Macでお手軽ビデオ編集」122ページ〜
さて、DV機器側からの視点から一転して、そろそろMacitoshやDTVに近い話しに移ります。
1993年、Apple社は、FireWireという高速シリアル通信の規格を提唱しました。それが、FireWireです(火の様に速い、というネーミングか??)。その後、IEEEで標準化がなされ、IEEE1394-1995 Satndard for a high performance serial busとして仕様が確定しました。なお、IEEEにも、FireWireの名称は、IEEE1394の物理層の名称として残っています。
ところが、1999年初頭に登場したPM G3 Blue&WhiteにFireWireが標準搭載されたことを機に、アップルでは、FireWireという名称を(名称で)広めようとしています。
結局のところ、FireWireとIEEE1394とは、実態としては同じものと考えておいていいでしょう。PCの世界ではIEEE1394と呼ばれることが普通ですが、このホームページでは、アップルの呼び方に習って、FireWireと呼んでゆきます。
FireWireの特徴
FireWireの特徴といえば、
データ転送が高速であること
接続が容易であること
データ転送のリアルタイム性を損わないこと
が挙げられます。順に説明してゆきますと...。
(a) データ転送が高速であること
FireWireでは、
100(98.304)、200(196.608)、400(393.216)Mbps
が規定されています(IEEE1394.aの場合)。bpsすなわち、Bits per secondはBits換算なので、これをByte換算に直すと、それぞれ、
12.5、25、50MB/s
に相当します。シリアルなのに、パラレルのSCSIと遜色ないですよね。
シリアルであることは、配線が単純で済むことにつながり、
その結果、パラレルSCSIで最大の問題である
「ノイズ(反射波)」が起こらない、
「配線間の同期待ち」をしなくてもよい、
ことになります。
なお、ときどきカタログや記事などの記載で、200MB/s(メガ・バイト・パー・秒)と記載されていることがありますが、これは、200Mbps(メガ・ビット・パー・秒)の大間違い(笑)です。
(b) 接続が容易であること
シリアルであることから、単純な配線が可能です。
このことから、例えば
SCSIと違って、Terminatorが不要、SCSI IDが不要。
デージーチェーンは当然として、ツリー接続も可能
最大63個のデバイスを72mの渡って接続可能。デバイス間の最大長は4.5m
ホットプラグアンドプレイが可能
電源を入れたままで、接続の脱着が可能
になるなど、配線のとり回し、使いやすさも含めて、接続が非常に容易になっていることがわかります。
(c) データ転送のリアルタイム性を損わないこと - isochronous転送により、リアルタイム転送を保証
しかし、(a)や(b)だけでしたら、確かにコンピュータ周辺機器のインターフェースとしては採用されるかも知れませんが、DVのようなAV機器に採用されるとはかぎりません。
実は、(c) isochronous転送こそが、FireWireが、DV端子として採用されたゆえんです。
FireWireには、
isochronousモードとasynchronousモードのふたつのモードがあり、
isochronousモードがasynchronousモードに優先される
ようになっているのです。
参考)isochronous:アイソクロナスと読む。等時的といった意味。
asynchronous:アシンクロナスと読む。非同期という意味。
転送速度を保証するisochronousモード
これによって、1秒のAV情報は、かならず1秒間で転送される訳です。
ただし、ロスがあっても(たとえばHDDに書き込みきれない、など)再転送は行われません。
この考え方は、QuickTimeと同様で、たとえば、処理し切れなかった場合は、コマ落ちさせてでもリアルタイム性(1秒のMovieは、かならず1秒間で再生される)を保証する訳です。
ロスなしに転送することを保証するasynchronousモード
すなわち、ロスがあった場合、再度データ転送が行われますので、確実にデータ転送を行うことができます。
一方で、たとえば1秒のAVデータも場合によっては数秒かかってしまうこともあるかも知れません。
したがって、これは、コンピュータ周辺機器(HDDや、プリンタ、スキャナなど)向きのモードです。
DV端子とFireWireの関係
DV端子とFireWireの関係は、ひとことでいえば、
DV端子はFireWireのサブセットである
ということです。両者の違いは以下の2点です。
FireWireは、6線です。このうち、2線が電源線となっています。
DV端子は、この電源線を省いた、4線で構成されています。
DVカードにはDV−FireWire変換ケーブルが付属していますし、市販されていますので、心配いりません
FireWireを利用する接続機器は、それぞれ独自のプロトコールを使用します。
DV転送で利用するのは、それらのうちの一つAVプロトコールというものです。
ほかには、オーディオプロトコール(mLAN)も策定が終わっています。
このように、DV端子はFireWireの一部を利用している、といえます。すなわち、DV端子はFireWireのサブセットである、というのはこういう意味です。
書籍版「Mac de DTV Macでお手軽ビデオ編集」のこのChaptureでは、 こういった内容を詳しく解説しています。 |
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