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Spotlight は Mac OS X
の一部であるため、ユーザによる処理速度を低下させずに、バックグラウンドでこのジョブを実行できます。Mac
OS X
はすぐれたマルチタスク機能を提供するため、Spotlight
によるインデックス作成処理が、「Final
Cut
Pro」アプリケーションなどの処理能力を要するマルチメディアアプリケーションのパフォーマンスを低下するようなことはありません。
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なんてりっぱなことを書いてくれてますが、いやいや、実際には、未SpotlightインデックスのカートリッジHDDをつなぎ換えた際には、Final
Cut
Proの編集操作が明らかに重くなって、虹色円盤も出やすくなりますって。少なくとも、そんな気はします。
ただし、真っ向からレンダリングベンチマークを取ってみたところでは、「CPU資源をSpotlightに奪われてしまって、レンダリングが遅くなる」というのは起きていないようでした。
[アクティビティモニタ]で確認したところ、spotlight検索も担っているmdsというプロセスは、reniceプロセス、すなわち、おおざっぱにいうと優先度が低いプロセス、に指定されています。だから、普通のプロセス(文字入力・マウスクリック〜Final
Cut
Proでの編集・レンダリングに至るまで)を実行中は、優先度の低いプロセスであるmdsにはCPU資源は割り当てられない仕組みになってます。だから、レンダリング処理速度は落ちないのでしょうね。
ただし、操作実感としては、Final
Cut
Proで編集してて、ちょっと考え事して(その間mdsが稼働)、再度タイムラインをいじったりすると、その切り替わりの瞬間の動作のにぶさというのは感じます。それに、やっぱり虹色円盤がまわりやすい気がする...。
さらに、こんなことも起こるようでして。
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しかし非常にまれな状況で、「Final
Cut
Pro」がレンダリング中に、以下のようなエラーを報告することがあります。
このエラーは、Spotlight
がインデックス作成しているフォルダ内に、「Final
Cut
Pro」がレンダリングファイルを作成している場合に発生することがあります。ただし、心配する必要はありません。「OK」をクリックして、レンダリングを通常通りに実行することができます。このエラーは、取り込みの実行中には生じません。
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取り込みの際に起こってたらしゃれにならんわけですが、そんなバカなことは無いようで、一安心(笑)。
まあともかく、こうしてみると、DTV用途では、Spotlightの恩恵はほとんどないことは明白です。
じゃあ、一般用途ではどうなのか、というと、
確かに、全ファイル内容で検索できるのは、便利だな、と思う局面もあります。
ですが、利便性と引き替えに、ちと恐ろしいことにもなりそうなおそれがあります。
例えば、Spotlightで、お持ちのクレジットカード番号を入力してみてください。ネットショッピングで購入した際の記録(私はpdf化して保存してあります)やらがぞろぞろ表示されたのでは??。わたしはこうならないよう、この手のファイルが出来るたびファイルを暗号化してspotlightにひっからないようにし、暗号化前のファイルも[確実にゴミ箱を空にする]を実行するようにしてます。ですが、今回、spotlightでカード番号を検索したら、あれま、1個消し忘れてたことに気付きました。
まあ、Spotlightでカード番号がインデックス化されててもいいじゃない、誰にもばれないんだから、と鷹揚に構えててもいいのかもしれません。
ですが、もし、Spotlightのインデックスを漏洩さすようなウイルスが登場したら...。これは恐ろしいことになりそうです。Mac
OS X 10.4
TigerマシンにはすべてOS標準機能としてSpotlightが組み込まれているのですから。この手のウイルスはMacユーザにとって極めて大きな脅威になり得ます。
現れてもいないウイルスを怖がっても意味がないって??。それはそのとおりですが、一方で、起こりそうもない事態も想定するのが危機管理。Spotlightの利便性の裏に、危険性も潜んでいることも忘れてはならないのでしょうね。