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2000.01.20改訂 |
MacOS8.6以降、システム上の制約はふたつありました。これらの点が解消したので、ついに2GBの壁が崩壊したのです。2GBの壁崩壊に至る歴史をまとめます。
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2GBの壁、崩壊!! |
■ なにが「あしかせ」になっていたのか...
先程、 DTVにおける2GBの壁 1999年夏で、
● OSレベル(ファイルシステムとAPI)
● ファイルシステムについては、HFS plusにより1ファイル2GBの制限は解消されました。(MacOS8.1以降)
● 2GB overファイル作成のAPIについては、MacOS8.6の時点で未公開なので、現時点ではムービーに限らず2GB overのファイルは作成できませんでした。ここがあしかせの1点目です。
● QuickTimeレベル
● QuickTimeの仕様については、QT4.0の登場によりファイルシステム部分が64bits化したとのことで、QT側の制限は現時点で外れたものと思われました(が、実はここにもあしかせがありました)
● アプリケーションレベル
● まずは、OSとQuickTimeの条件整備待ちですね。
が1999年夏時点でのシステム上の制約であると説明しました。
■ MacOS 9とQuickTime 4.1の登場 2GB overファイル作成のAPI
1999年秋に登場した、MacOS 9。internet Co-Pilotというテーマで登場し、マルチユーザやSherlock IIなどが注目される程度で、一見おおきな変化は見えませんでしたが、実は、システム内部での大きな改良が行われていました。MacOS Xへの架け橋 Carbon APIの搭載などです。
2GBの壁関連についても、大きな進歩がありました。新File Managerの搭載です。これにより、2GB以上の容量のファイルのハンドリングが可能になったのです。
これで、あしかせの第1点目が解消しました。
引き続き、2000年1月に登場したQuickTime 4.1でも、完全に64bitsがなされ、ついに、ここに2GBの壁の崩壊が確定したのです。
■ 2GBの壁の崩壊
このように、システム側の制約は、すべてはずれました。
● MacOS 9以降を使用すること
● Mac拡張フォーマット(HFS plus)のHDDを使用すること
● QuickTime4.1以降を使用すること
以上の条件をすべて満たす場合、対応アプリケーションであれば、2GBを越えるムービーファイルを、取り込み、編集、書き出しが可能になります。
今日現在、対応アプリケーションとしては、フリーウェアでは、かねこさんのQT ChainCapture1.11)があります。
1) QT ChainCapture...作者:かねこさん(Mac de DTV掲示板では、Yosemiteさん)
実際に、ChainCapture1.1でDVキャプチャーしますと、当たり前のように、10GBのムービー(もちろん一つのファイルで、ですよ)も作成することができます。
あまりにあっさり2GBの壁が崩壊してしまったので、ちっとも驚きがありません(笑)。
ちなみに、こうして作成した10GBのムービーをFinal Cut Pro 1.2JやPremiere 5.1c Jで読み込むと、ちゃんと編集できます。(現時点で、テロップとフィルタ機能の動作は確認)
ただ、もちろん、両ソフトとも、QuickTime 4.1対応ではありませんから、不具合が生じる可能性はあります(特に、Final Cut Proでは、かなり不安定です)が、これは、近いうちにマイナーアップデートで解決することでしょう。
こうして、2GBの壁が崩壊してみると、わたしのDTV用途にとっては、あんまり長時間取り込みは必要ないな、と再認識しました(笑)。どちらかというと、iMovieのシーン自動分割機能の方が便利だなあ...と思います(笑)。あまり、大容量ファイルを作ってしまうと、バックアップや一時待避がやりにくく、編集時の作業性が悪くなりかねないことにも注意が必要です。
一方で、長時間取り込みが必要な、
● コンサートもの
● ブライダルもの
といった用途などでは、いうまでもなく朗報です。
さあ、みなさんはどう思われますか。一度、崩壊した「2GBの壁」を訪れてみてください。ベルリンの壁のように、過去の遺産をみるように...。
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Yasushi SATO |
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