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DVキャプチャーか MPEGキャプチャーか |
2004.02.23初稿
2004.04.05改訂 |
MacでTV録画 トップ >> 概論編 >> :DVキャプチャーかMPEGキャプチャーか: |
TV録画をしてMacでデータを利用したい、という方には、正直なところロクラクやRec-Onのような「パソコン周辺機器型HDDレコーダ」タイプの機器は向いていません。これらの機器の場合、HDD内のMPEGファイルをUSB(やFireWire)経由で吸い出して、MacのHDD内に持ってくることはできますが、その後、DVD-Videoの素材としたり、QuickTimeムービーに変換することは通常難しいです。つまり、吸い出してきたMPEGファイルをQuickTime Player上で再生して楽しむくらいにしか使えません。
これは、このMPEGファイルが多重化された(Muxed)MPEGファイルなので、ビデオとオーディオを分離(Demuxed)するのにある種のツールが必要だからです。技術的に不可能ではないのですが、この手のツール類が「DVD-Videoプロテクト外し」ツールと歴史的関係が強いので、MacDTV.comではご紹介するわけにはいかないんです。
そんなわけで、「パソコン周辺機器型HDDレコーダ」タイプの機器については、「あくまでもAV機器(ビデオレコーダ)なのであって、Macにファイルを持ってくるおまけ機能がついている」といった捉え方が無難のように思います。
なお、「家電型HDDレコーダ」に関しては、DVD-Videoに一旦書き出してMacで吸い出す、というやりかたができます。一方、ロクラクやRec-Onのような「パソコン周辺機器型HDDレコーダ」には、DVD-Videoに一旦書き出してMacで吸い出すという手段がとれないのが難点ですね。
となると、TV録画をしてMacでデータを利用したい、という方には、現在のところ、本命は、
DVキャプチャー:アイオーデータ社のGV-1394TV/Mやカノープス社の各種製品
MPEGキャプチャー:ピクセラ社のCaptyTVシリーズ(CaptyTV/FireWireが一番かな)
の一騎打ち、といったところでしょうが、さて、どちらを選んだらよいのでしょう。いくつかの典型的な場合を考えてみます。
シンプルにTVエアチェックのみ。
録画した番組を見終わったら、すぐに捨てる場合。つまり、コレクションを作ろう、などとはよく張らない場合、HDDの容量を考えると、MPEGキャプチャーをお勧めします。
DVキャプチャーだと、9分で2GBを消費しますので、計算してみてくださいませ。つまり、DVキャプチャーのメリット(=編集性のよさ、画質のよさ)を活用するような使い方でないと、MPEGキャプチャーにはかないません。
DVD-VideoやVideoCDにまとまたい場合
DVD-VideoやVideoCDにまとめたい、という場合は、CaptyTVシリーズを迷わず推奨します。理由は、MPEGエンコード処理時間にあります。MPEGで取り込んであるので、MPEG圧縮処理時間が不要ですから。
作品を「編集する」とき。
CM部分のカットだけだったら、GV-1394TV/MでもCaptyTVでもかまいませんが、それでも、CaptyシリーズはMPEGファイルにキャプチャーする以上、編集に向いているとはいえません(ピクセラ社のMPEG Editもありますが、これでもなかなか重くって...)。
ましてや、そこそこの「編集」、たとえば、タイトルを入れなどを行いたいならば、DVキャプチャーの出番です。詳しくは、後日。
パソコン上でムービー再生
CD-Rなどに焼いてパソコン上でムービー再生する、または、HDD上にコレクションを保存するというのなら、CaptyTVシリーズでもGV-1394TV/Mでもかまいません。この手のムービーのサイズとしては、ハーフサイズ(320×240)が無難でしょう。
CaptyTVシリーズの場合、MPEG1の設定で取り込んだファイルを、そのままCD-Rに焼けばOKです。
なお、再生パソコンのCPU処理能力が良好なら、MPEG-2(フルサイズ(720×480))も無理ではないです。ただし、MPEG-2再生のためには、QuickTime
MPEG-2再生コンポーネント(AppleStoreで別売り)をインストールする必要があります。
一方、DVキャプチャーの場合、基本的には、DVストリーム形式(720×480)で取り込まれます。したがって、ハーフサイズのQuickTimeムービーやMPEG-4ファイルに書き出す必要が生じてしまいます。
ただし、GV-1394TV/Mの場合、二つのやりかたがあります。GV-1394TV/Mで取り込む際に、(1) DVストリーム(フルサイズ(720×480)です)でHDDに取り込んだ後、適切な設定のQuickTimeムービーへ再圧縮します。(2) Sorenson Video Codecなどの別Codecに設定して取り込みます。
(1) の場合の再圧縮設定は、ハーフサイズ(320×240)のSorenson Video CodecかMPEG-4といったところが適切で、この場合、CD-R上から再生しても、毎秒約30コマのなめらかなムービーを作ることができます。欠点は、再圧縮処理に時間が掛かることです(再圧縮処理時間はCPU能力に依存)。
(2) の場合、取り込み時にCPU能力を酷使してCodec変換(DVストリームで流れて来た信号をSorenson VideoやMPEG-4などで再圧縮)を行うことになるので、どうしても((1)に比較すると)高品位のムービーを作ることは出来ません。Sorenosn VideoやMPEG-4を使用した場合、CPU能力にもよるのですが、ハーフサイズで毎秒十数コマ辺りが精一杯。なめらかな動きを重視するなら、画面サイズを小さくする、といった妥協をしなくてはなりません。ただ、(2)の利点は、リアルタイムに処理してしまうため、((1)に比較して)無駄な処理時間がかかりません。
パソコン上でムービー再生という切り口だと、手段がいろいろ存在しているのでいろいろ書いてきましたが、でもね、いっそのことDVD-VideoやVideoCDにしてしまった方がパソコンだけでなく家電品のDVDプレーヤーでも再生できる(ことが多い)今日このごろなのですから、シンプルにMPEGキャプチャーにすればいいのかも知れません。
Webで公開する
そもそも、エアチェックものをWebで公開してはいけません(笑)、著作権侵害そのものです。
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