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ビデオの色
RGBレンダー白クリップの回避法
2004.11.10初稿
2004.12.19改訂
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ようやく、「RGBレンダー時の白クリップ問題」の回避法を解説するページまでやってきました。

RGBレンダー時の白クリップ問題を回避する

ではまずは、結果から。ある設定(後述)で、

Final Cut Proで編集中、あるシーンをムービー書き出し
  ↓
AfterEffectsで読み込み、編集後、RGBムービーで書き出し
  ↓
Final Cut Proで読み込み

という一連の処理ののちに、Final Cut Pro上で、オリジナルのクリップ(RGBソフトで加工してない)と、RGBソフトで加工したシーンのクリップとを比較してみます。

まずは、下のボタンをクリックして、結果を見ていただくとわかりますが、

回避法例 今回ご提案の「回避法」でのサンプル画像

と、すでにご紹介した

通常法例 通常法の場合のサンプル画像

とを比較してみて下さい。回避法での画像では、通常のやりかたに見られるような「白クリップ」、すなわち、

第二フレーム(AfterEffects加工)では、夕日周辺の黄色の面積が広くなっていること、黄色の部分の階調がのっぺりしていること

などが改善されていることがわかります。色味という意味では、第一フレーム(オリジナル)と第二フレーム(AfterEffects加工)との差は、ほぼ満足ゆくレベルにまで改善されています。

設定方法

タイムラインに、100〜109IRE相当のYUV成分を含むDVムービーを配置してあるとします。

Final Cut Proの[シーケンス設定]は、[スーパーホワイト]にしておいて下さい。

AfterEffectsに書き出したいクリップへ色補正フィルタを掛けます。

色補正を掛けるのは、書き出したい部分にだけです。色補正を掛けたシーンは、AfterEffectsへと書き出した後は不要ですから捨ててしまって下さい。

つまり、書き出さないシーンに関しては、色補正など一切掛けてませんのでオリジナルのままです。

色補正フィルタを適用すると、通常、カラーホイールパレットがビューアウインドウに表示されるはずですが、今回は[数値で調整]ボタンを押します

  

そして、[ハイライト]の欄に[235]と入力します(←初期値255を235にするのが最大のミソ)。

  

後は、Final Cut Proから、DVムービーに書き出します。

Final Cut Proの[ファイル]メニューの[書き出し]コマンドで[QuickTimeムービー]を選択し、[現在の設定](つまり、DV設定のまま)で書き出します。

これをAfterEffectsで読み込んでください。
コンポジションのプリセットは[NTSC DV, 720×480]なんかがいいでしょう。その際、フィールド関連設定に注意して下さい。

AEの設定 AfterEffectsでのフィールド関連設定

加工した後、AfterEffectsからRGBムービーに書き出して下さい。

AfterEffectsの[ファイル]メニューの[書き出し]コマンドで[QuickTimeムービー]を選択し、圧縮設定のところで、[圧縮なし]や[PhotoJPEG]などで書き出すだけです。[DV]で書き出してはいけません。

さあ、再びFinal Cut Proに戻ってきます。RGBムービーを読み込む前に、

Final Cut Proの[シーケンス設定]が、[スーパーホワイト]になっているか、

AfterEffectsへと書き出した後は不要となった色補正を掛けたシーンは捨てたか、
(捨てないで残していると混乱のもとになります)

を今一度確認して下さい。ここに間違いがなければ、Final Cut Proのタイムライン上で、

オリジナルクリップ:書き出さないシーンに関しては、色補正など一切掛けてませんのでオリジナルのままです。

AfterEffectsで加工して再びFinal Cut Proの持って帰ってきたクリップ

とを並べて、色味を確認してみてください。今回ご提案の方法でのサンプル画像のように、オリジナルフレーム(第一フレーム)とAfterEffects加工フレーム(第二フレーム)との色味の差は、ほぼ満足ゆくレベルにまで改善されているはずです。

各工程での挙動を追う

テスト画像を元に、

通常の方法では、どの工程で白クリップが起きているか、

RGBレンダー時の白クリップ回避法では、どのように回避しているのか、

調べてみました。

両法の工程比較 各工程における「通常法」と「白クリップ回避法」の違い

今日のところは、手短に説明してきました。まずは、お知らせしたかったもので...。時間を掛けてもすこし丁寧に解説して参りますので、今日のところはご容赦下さい。

この方法、お試し頂いて、ご確認頂けるとありがたいです。

2004.12.20追記 この記事を公開後すぐに、読者の方や、MacDTV.forum(掲示板&メーリングリスト)(2004年12月)にて、サイトCOHRKの記事FinalCutPRO 4(HD)における100IREオーバーの素材取り扱いをご紹介頂きました。やっぱり、同じようなことを悩まれて、同じようなことを試されている方っておられるんですねえ。ぜひ、こちらも参考になさって下さい。

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