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iMovie ファーストインプレッション

1999.10.17初稿
 1999.10.18改訂 


ここでは、登場したばかりのiMac DVにバンドルされたムービー編集アプリケーション「iMovie」について速報をお送りします。(99.10.17速報版)

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わたしは、古くからの、ねっからのMac DTVユーザなので、若干辛口の印象をお持ちの方もおられるかとは思いますが、気に障ったら、お許し下さい。(ただ、雑誌などの、一方的な賞賛記事では、MacDTV.comの意味がありませんから(笑))。

また、現時点では、iMovieの最大の特徴であるたのしさおもしろさをうまく表現することができずにいます。まったく片手落ちの記事だと思います。機能がどうの、という観点からの速報にしか、まとまっていないことをお許し下さい。もちろん、今後、使う楽しさをご紹介したいと思っています。


 iMovieは、FinalCut Proの子どもなのか...

違うと思います。これを見て、似ている、と思われますか(笑)?

iMovieの全要

FinalCut Proの全容


どちらかというと、QuickTime Playerの兄貴分といった印象を受けます。

多機能を誇る(でも、世間ではそんなすごい機能が満載であることは知られていない*1(笑))QuickTime Playerの唯一の泣き所は、直感的でないこと。たとえば、カット編集の際に、タイムライン型の表示ウインドウがないのでわかりにくい、などがありますが、iMovieはこれをうまく解決しています。しかもMacっぽく。これは、DTV初心者や、それ以前の入門者の方にとっては、非常にうまくできているように思います。

*1 機能満載のQuickTime Player

実は、わたし、MacFan誌で「QTシネマパラダイス」(QuickTime 4 Proでお手軽ムービー編集)という連載をしております。QuickTime Playerを使って、QuickTimeの機能をしゃぶり尽くします。じっくりと解説しておりますので、ご覧になって下さい。


 効果のはなし

トランジッション(画面転換)については、ひととおり揃っています。トランジッションを簡単に楽しめるのは、いいですね。

サウンド効果も用意されているのも、なかなか楽しそうです。

トランジッション設定画面

サウンド設定画面


一方で、予想通り、ビデオトラックがひとつしかないので、残念ながら、iMovieでは、2画面合成(スーパーインポーズ)*2ができませんねえ。つまり、ビデオ画像の上にCGを表示するとか、ブルーバックで撮影したビデオ画像を別画像に合成するといったSFXもどきもできない、ということです。

残念なことなのですが、iMovieのコンセプトからすると、思い切り、というべきか...。


*2 画面合成ができない

iMovieにスーパーインポーズ機能がない、と嘆いていることはありませんよ。実は、今日、MacFan誌の何回目かの原稿締切だったのですが、今回のテーマは、QuickTime Playerだけで行うスーパーインポーズでした。そう、iMovieで足りないスーパーインポーズ機能は、QuickTime Playerで補えばよいのです。掲載号は、11月15日発売号の予定ですので、これは期待して待っていて下さいね。


 テロップの話し

2画面合成ができないとはいっても、もちろん字幕だけは大丈夫です。テロップ機能が付いていますので。でも、テロップの細かい設定ができないのは、残念です。

スクロール機能もあり、一通りのことができるようです。でも、フォントの種類は変えられても、サイズやシャドウは変えることができない...ようです。

  

 対応DVカメラ

なお、対応リストに載っていないものでも、使用できる機種もあるでしょう。おそらくは、Yosemiteで使用可能なカメラなら、使用できると思われます。対応カメラ情報については、Yosemite暫定FAQを参考にして下さい。(一方で、Yosemiteに比べて、対応カメラ数が増えているのか、これは、まだはっきりしません)。

対応DVカメラの場合、DV書き出し時のDVカメラ制御もできるようです。

 

 他のソフト・製品と比べて、iMovieのポジショニング

QuickTime Player

DVに関する機能、直感的な編集操作、については、iMovieの方が上です。ところが、(操作のわかりにくさ、万人に使いこなせるか、は別にして)できること・種類に関しては、QuickTime Playerの方が上です。お互いに補いあって、楽しんでゆくべきでしょう。

EditDV unplugged

iMovieが直接ぶつかるのは、DigitalOrigine社のEditDV unplugged(19800円)です。

はっきりいって、機能面ではEditDV unpluggedの方が上です。

ただ、インターフェースや、操作の習熟性といった点では、iMovieのインターフェースの単純さに対して、EditDV unpluggedでは、ハイエンドユースにも耐えるEdotDVの簡易版という位置づけですから、(インターフェースは決して悪いとは思いませんが)メニューやマニュアルの用語が「ビデオ、DTV用語」になっているなど、入門者の方に取っては習得しやすいとは限りません。この辺は、考えどころです。

なお、EditDV unpluggedも、ビデオトラックはひとつしかありませんので、iMovieと同様、2画面合成効果は利用できません、この辺もよくにていますね。

VideoShop4.5

価格帯が29800円と、iMovieと比べることはできません。2画面合成もできますし、QuickDraw 3dも使えるなど、機能も充実していますが、一方で、(fireSoftなどのサードパーティ製品を購入しない限り)、iMac DVやPowerMac G3/G4内蔵のFireWire端子からのDV書き出しができない(DV取り込みは可能)など、iMovieに劣る部分もあります。そういった意味で、iMovieと競合する、といってもよいのかもしれません。

Premiere、AfterEffects、FinalCut Pro

これは、ユーザ層、使用目的が違うので、iMovieと比べることはナンセンスといえます。

一方で、Premiereを(難しいなあと思いながら)しかたなく使ってきたユーザ層に対してiMovieはアピールするのか、を考えてみますと...。この場合も、やはり、iMovieでは物足りないと思います。

ちなみに、当初「FinalCut ProのLite版」といううわさだったので、機能比較しようとFinalCut Proをスタンバイしていたのに...(笑)。インターフェース自体、あまり似ていませんしね。

おまけ.VAIO R

うーん、iMac DVとiMovieでは、VAIOとくらべて製品としてのアピールはどうでしょうか。VAIOってカタログに載せたときに「はえる機能」が多いので...。マーケッティング上は、VAIOの進撃を止めることになるのかなあ。使い心地はiMacの方がいいに決まっているのですが。


とまあ、最後の方は、ちょっと辛口になって申し訳ないです。わたしは、古くからの、ねっからのMac DTVユーザなので。気に障ったら、お許し下さい。(ただ、雑誌などの、一方的な賞賛記事では、MacDTV.comの意味がありませんから(笑))。

情報提供者である横浜のこばやしさん、ありがとうございました。詳しいレポートは、こばやしさんにお願いしておりますので、お楽しみに...。
みなさんも情報をお寄せ下さい。お待ちしております。



ということで,追々,情報も伝わるでしょうし,Mac雑誌でも特集もあるでしょう。


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