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2002.06.03 DVD Studio Proに望むこと
ぷれぷれさんのFinal Cut Pro Unofficial 6月1日公開のFCPで極楽ストーリーボード編集を拝見していて思うこと。
ストーリーボードを見ていると、どうしても、DVD Studio
Proを思い出してしまいます。
つまりですね、(アップルはワークフロー、ワークフローとよく言いますが(笑))いまのワークフローだと、Final Cut Proで編集してMPEG2化して、DVD
Studio Proに持ち込んでオーサリング、という流れです。
まあ、言ってみれば、世間一般的にいっても"DVDVideoオーサリングソフト"の世界では当たり前のことかもしれませんが、アップルだからこそ、更に先を望みたいものです。
DVD Studio Proでオーサリングしていた時にムービーに不満を持ったら、Final
Cut Proに立ち返らなければなりません。そして、ちょこっとFinal Cut Proで編集し終わったら、また、延々とMPEGエンコードをするわけです。
そんなくらいなら、Final Cut ProとDVD Studio Proをうまく連動させて、Final Cut Proで作成中のさまざまなクリップ(MPEGエンコードする前のFinal
Cut Proムービーの状態)をストーリーボード的なウインドウでDVDオーサリングのシミュレーションをできる機能を搭載して欲しいです。これだと、クリップにちょっとした不満があっても、簡単に修正することもできますし。
あるいは、どうも長尺気味になってきたんで、DVD-Rへの収録時間が気になるなあ、って時も、あるビットレートに設定した場合予想総ファイル容量がいくらになるか(DVD-Rに入りきるか)を計算してくれるとか。
つまり、DVD Studio Proで不満な点の第一点目は、MPEGファイルしか持ち込めない、ということです(QuickTimeムービーも持ち込めればいいのに)。
2点目は、DVD Studio Pro上にタイムラインが欲しい、ということです。
DVD Studio Pro上で行うチャプターマーカ打ちと、Subtitle Edtorで行うことになる「DVDVideo字幕」作成が、統合された「DVD
Studio Proタイムラインウインドウ」上で一括管理できる、というのは、実に当たり前のことのように思うのですが。(もっというと、このタイムラインは、Final
Cut Proのタイムラインと統合されて欲しい。Final Cut Proでのビデオ編集作業中に、サブタイトルも入力しとく方が、流れとして自然なので)。
3点目は、メニューエディタ機能が欲しい、ということです。
現在のDVD Studio Proでは、まずPhotoshop上で画面デザインを完成させておいて、これをDVD Studio Proにもってゆき、DVD
Studio Pro上では"ホットスポットへリンクを貼る"(=DVDVideoのメニューを完成させる)だけ、というフローになってます。これでは、メニューの図柄に不満があったとき、Photoshopに立ち戻ることを余儀なくされ、まどろっこしすぎます。
DVD-Videoのオーサリング作業というのは、ある意味でビデオ編集よりもWebデザインに近い操作といえそうです。だったら、(Photoshopよりも)FireworksやImageReadyライクなボタンデザイン&簡単なペイント機能をDVD
Studio Pro自体に搭載してくれてもよいのでは。なにしろDVD Studio Proは、DVDVideo"オーサリング"ソフトなのですから。
これにあわせて静止画のレイヤー構造をもっとうまく扱えるようにして欲しいです。これは、前述のタイムラインウインドウならば、ビデオトラック、オーディオトラックを用意して欲しいということでもあります。まあいってみれば、Webデザインソフトのモーション設定用タイムライン機能、程度のものが欲しいということです。
4点目は、モーションメニューをなんとかして欲しい、ということ。
iDVD 2とDVD Studio Proとのモーションメニュー対決については、iDVD
2/DVD Studio Proとモーションメニュー対決にありますが、DVD Studio Proだとやたらまどろっこしいのです、ほんとに。
これも一点目に関連するのですが、DVD Studio Proの「モーションメニューデザイン」ウインドウ上に、ムービーをレイアウトしてモーションメニューをデザインし、完成したら、MPEG2に書き出す、という流れになって欲しいものです(この点でも、Final
Cut Proとの統合の余地がありますね)。
5点目は、テンプレートを用意して欲しい、ということ。
DVD Studio Proは仮にも業務用にも使えるとのふれこみなので、テンプレート(=あらかじめ用意されたデザイン)は不必要、とも思えます(iDVDではあるまいし)。市販のDVD-Videoのデザインが、DVD
Studio Proのテンプレートを使うと、皆おなじ、というのも笑っちゃいますからね(PowerPointで作ったプレゼンが皆おなじ、というくらいに)。
だけど、余計な派手なデザインのテンプレートなら願い下げですが、非常にシンプルな基本的なデザインのテンプレートだったら、欲しいです。テンプレートというよりも「ひな形」というべきかな。
まあ、テンプレート機能を搭載した暁には、営業上は「何十種類の即戦力テンプレートをご用意」とかなんとか謳うためにやたら派手なテンプレートもバンドルされるに違いないのですが(笑)、ともかく、今欲しいのは、シンプルな基本型のデザインテンプレートです。
まあ、結局、DVD Studio Proはファーストバージョン(Ver. 1.x)なので、完成度が低いことは致し方ないのかもしれません。また、Proと銘打つ以上、一応業務用には違いないので、こんな作りでも良いのかもしれません(それにしては、業務用として使った場合の問題点も多々指摘されていますが(笑))。
でもね、Macの世界には、iDVDという優れたソフトがあります。iDVDに不満な点ももちろんあるのですが、DVD Studio Proには無い良さもいっぱいあるます。ほんというと、iDVDで原型を作ってしまって、DVD Studio Proで細かいところを修正する、といった作業ができたらなあ、と思いつつ、これだけ高価なDVD Studio Proなのだからもっと期待したいよなあ、というのが正直なところですなんですよねえ。
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Yasushi SATO |