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2002.05.30 DV MasStar

映画テレビ技術・Digital Production 2002でも登場していたようですけど。

世にAV HDDは数あれど。家庭用HDDレコーダのデータはMPEG2なので、(カット編集以外の)編集には元々向いていません(もちろん、タイムシフト、瞬間頭出しなどの録画・再生機能は垂涎の的ではありますが)。

一方で、HDD上にDV形式で録画する機種も中にはあります。例えば、DVメディアコンバータDAC-2なんかを出しているSKnet社(製造元はData Video Technology社)から、発売されているDVハードディスクレコーダーDV BANK(DN-100)なんかがあります。HDD上ではDV形式で録画されているため、MPEG2を採用している一般の家庭用HDDレコーダに比べると収録時間は短かくなる(2GBで9分)という欠点はありますが、ことDTVのツールをして考えると、DV形式で収録されている、しかもFireWire端子が搭載されているというのは魅力的です。

ただ、これらは、あくまでもDVデッキの一種としての使い方を越えるものではなく、DVカメラと接続してのDVダビング、あるいは、MacをFireWire接続してのDVキャプチャー・DV書き出し、といった使い方になります。でも、せっかくのDV HDDレコーダだし、しかも、FireWireも搭載しているのだから、Mac(やPC)から外部HDDとして認識できたらなあ、という夢は誰しもが抱くところでしょう。(実はわたし、2年ほど前、某社でプロトタイプを見せてもらったことがあります。そのあと、立ち消えになったようですけど...。)

ソースはhttp://www.adtx.com/prod/image/dv_mas_v4.gifです。でも、ついに登場しました。アドテックス社のDV MasStarという製品です。

この製品は、[VTRモード]、[ファイルフォーマットモード]の二つのモードがあり、
● VTRモードでは、DVカメラと接続してのDVダビング(受け側、送り側双方)、
● ファイルフォーマットモードでは、Mac(やPC)に接続すると、外部HDDとして認識される、
という優れものです。さて、DV MasStarの特徴の中で、最大のポイントである「ファイルフォーマットモード」に関し、詳しく見てみましょう。

ドライブのフォーマット
Macから見ると、FAT32(Windowsの標準フォーマット形式のひとつ)でフォーマットされたHDDに見えます。MacはFAT32でフォーマットされたボリュームも読めますので、ちゃんと認識できるわけですね。

ファイル形式
ファイル形式は、DVネイティブ.dv(DVストリーム)で記録されています。また、9分(2GBの壁)を越える映像に関しては、2GBごとの連番ファイルになります(FAT32ならファイルフォーマット自体は2GB以上のファイルも許容するんですけどね。なにか別の制約があるのでしょう)。

読み書き
このように、外部HDDとして認識されますから、読み出しは自在です。ただ、書き込みはできない(すなわち、Read onlyのHDDとして認識される)という仕様なので、編集後の作品をDV MasStarに書き出すためには、[VTRモード]に切り替えてDTV編集ソフトからDV書き出しを行う必要があります(DVカメラに書き出す手順と同様)。この点は、すこし残念なのですが、でも、Mac側でファイルを生成したって[VTRモード]に戻したときにDV MasStarが再生不可能なファイルだったら意味がないし、トラブルの原因にもなりますから、こんな措置を取らざるを得ないことは理解できます。

ともかく、DVカメラと接続してのDVダビング可能な[VTRモード]、Mac(やPC)に接続すると外部HDDとして認識される[ファイルフォーマットモード]の双方を備えたDV MasStarはDTVユーザとしては待望のものです。 MacDTV.comでは、実機をお借りしてのレポートを予定しております。お楽しみに(わたしも楽しみです)。

   

   

   

   

   

   

   

   

   

   

   

   

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