Q. PremiereからDV Exportすると,時折,ブロック状のノイズが出たりするのですが....
時折,ブロック状のノイズが出たり,ひどいときだと同時に音もおかしくなることがあるのですが....
現在,Mac de DTV掲示板&メーリングリストで議論中です。途中経過は,過去ログをごらんください。
時折というのが,いつも全く同じ箇所なら別に問題がありますし,正確に周期的に起こるなら設定ミスも考えられます。
今回は,
必ずトラブルが出るわけではないのだけれど,どうも出る箇所は決まっている,
しかも,出る位置というよりも,出るシーンが決まっているみたい,
といった印象をお持ちの場合,まず,以下をチェックしてみてください。
(検証方法)
タイムラインに配置したあと,オーディオだけを削除してみる。これをDV Exportしたときには,同じトラブルは起こらない。
もし,このケースに当てはまる場合は,おそらくオーディオ処理に問題があるのだと思われます。このケースの場合,わたしが実際に実験したところでは,以下の因子が関連しているようです。
44.1kHzや48kHzの方が起こりやすいようです。
Premiere5.0の割り当てメモリが少ない場合,起こりやすくなります。
オーディオの音量が大きいシーンでは,トラブルが起こりやすいようです。
遅いHDDにオーディオプレビューを置いておくと,起こりやすいようです。
PowerMac G3 Blue&White同士を比較すると,300MHzマシンの方が,400MHzマシンよりも起こりやすいようです。(HDD環境は,同じ(同じSCSIカードに同じHDDを接続して確認))
いずれにしても,この現象をみるに,
そのシーンでは,なんらかの理由で音声処理が追い付かなくなって,このトラブルが起こる
ようです。
DVの音声には,
32kHz-12Bits-2Channel 48kHz-16Bits-1Channel
のふたつのフォーマットが用意されています。
入力については,PowerMac G3 Blue&White標準環境の場合,いずれの場合でも取り込むことが出来ます。ただし,32kHzの場合は,12ビットには対応してませんから,32kHz-16Bits-2Channelで取り込めばいいでしょう。48kHz-16Bits-1Channelの場合は,そのまま取り込んでこれます。
編集時には,32kHz-16Bitsや48kHz-16Bits,44.1kHz-16Bits(CDから)などでハンドリングを行なうことが出来ます。
出力については,PowerMac G3 Blue&White標準環境の場合,48kHz-16Bits出力には対応しておりませんから,結局,32kHzで出力するしか選択肢はありません。つまり,編集時には32kHz-16Bitsや48kHz-16Bits,44.1kHz-16Bitsなどでハンドリングを行なったとしても,DV
Exportで書き出しすると,書き出し実行中にリアルタイムに32kHzの12Bitsに変換を行っているようです。
つまり,ここ,DV Export実行時にリアルタイムなオーディオ処理が生じてしまい,このステップでなんらかの負荷がかかると今回のトラブルが生じてしまうようです。
例えば,Premiere5.0の割り当てメモリが少ない場合にこのトラブルが起こりやすくなる理由は,オーディオデータのメモリ展開に余裕がなくなるからでしょうし,オーディオ音量が大きいとおそらくリミッタのような処理が行われてしまうのでしょう。
また,例えば,サンプルレートが48kHzの方が起こりやすい理由も,(32kHz-16Bitsの場合,量子化ビット数を12bitsに変換するだけで済みますが),48kHz-16Bitsだと,量子化ビット数だけでなくサンプリング周波数も32kHzに変換せねばなりません。こんなことも関係するのかも知れません。
転送速度も,CPUの能力も,そうですね。
ただし,この考察が正しいとは限りません(笑)。わたしは,今のところ,こう考えているだけ,です。
それで,解決策ですが,こんな手段をできるだけ講じることをお勧めします。
当初,わたしは,以下のすべての条件を満たしていたので,こんなトラブルには気付きませんでした。
でも購入してからこんなことを言われても,いまさら,ですよね。これはどうでもいいです。以下のことをすることで,ほぼこのトラブルをなくすことができます。
ただ,100MBも割り当てれば十分でしょう。300MBにしたところで,起こるときは起こってしまいましたから。
わたしは,RAM Diskに置いていますが,結構効果的のようです。そこまでしなくとも,出来るだけ速いHDDに置いておくことをお勧めします。
どのみち,DV Exportで書き出し実行中にリアルタイムに,同じ32kHzでも16bitsから12Bitsに変換せざるを得ないのですが,それでも,48,44.1kHzから32kHzにも変換しつつ,16bitsから12Bitsに変換するよりは,負荷は少なくなるでしょう。
適切に音量調節をしましょう。DVの場合,DVカメラでの録音レベルそのままに取り込むことが出来ますので,音量が大きすぎていることがよくあります。
アナログだと,キャプチャー時に(音割れ防止などに気を使うので)音量調節しますが,DVの場合,なまじお手軽なだけに,忘れがちです。
結局のところ,PowerMac G3 Blue&White標準環境の場合,DVストリームデータ(音声も,48kHz - 16Bits - 1Channel,または,32kHz - 12Bits - 2Channel)出力に対応していないのが問題なのだと思います。
つまり,
DVストリームのファイルに一旦書き出して(この時点で,48kHz - 16Bits - 1Channel,または,32kHz - 12Bits - 2Channelにしてしまう),
これを再生するとFireWire端子からDVストリームデータがそのまま(オーディオ変換処理などしなくてよいよう)転送される,
といった設計になっていると,このトラブルは起こらないのではないか,と思います。
考察の内容は,間違いもあるでしょう。ぜひ,ご指摘ください。なお,対応策自体は,わたしの実際的な検証の結果ですから,こちらには間違いはないと思いますが...。
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