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わたしとDTV >> モニタ(Display)環境

モニタが2台あります。

1台目が、EIZOのFlexScan L565という17インチの液晶モニタです。RGBとDVi-Iの2系統入力がミソです。2台目は、Panasonicの15インチAV-PC両用液晶モニターTX-D5L31TN-Jです。いうまでもなく、AV(TVチューナ付、ビデオ入力端子も3系統ある)と、RGB入力を切り換えることが出来る点がミソです。

まず、一台目、EIZOのFlexScan L565は、2系統入力(DVI-DとアナログRGB)を前面のボタンで切り換えることが出来ますので、これを使って、複数のMacを切り換えます。だから、G5でレンダリング実行中も、こうしてMacDTV.comの記事を書くことができる、というわけですね。

2台目のモニタ、Panasonicの15インチAV-PC両用液晶モニタTX-D5L31TN-Jというのは、AV入力3系統、TVアンテナとPCモニタ入力1系統とを切り換えることのできるもので、この便利さは、MAC WORLD EXPO Tokyo2000のMacDTVユーザグループブース(Panasonic様ブース内)で味わってしまったので、遂に購入してしまいました。

もともと液晶モニタなので薄い上に1台でAVとPCを切り換えることができるのは、設置面積の点で便利です。もし単機能モニタを使うとしたら、Mac用のモニタが2台、そして、DTVでのNTSC出力モニタ1台、の計3台が必要になってしまいますからね。

PowerMac G5にはDual Display機能を搭載しているので、ADC端子をDVIに変換してFlexScan L565へデジタル接続(1st Display側)、DVi-IをアナログRGBに変換してTX-D5L31TN-Jへアナログ接続(2nd Display側)、して、PowerMac G5をデュアルモニタ化しています。

例えば、Final Cut Proの場合、1st Display(FlexScan L565)にタイムラインとビューワーを置き(左図)、2nd Display(AV-PC LCD)側に、ブラウザウインドウと、Finderのデスクトップをおきます(右図)。

1st Display側。Final Cut Proの例。ビューワー(画面左上)、キャンバス(画面右上)、タイムライン(画面下)、ツールパレット(画面右下隅)といった、編集・合成といった処理に必要なウインドウを、すべて1st Displayに表示する。画面が狭く、Finderデスクトップもみえないため、例えば、ブラウザに新規にクリップを登録する際には、ファイルメニュー(または、ブラウザウインドウでコンテキストメニュー)からの読み込み...を実行し、Open/Saveダイアログを開き...と、直感的でない操作を余儀なくされる。
2nd Display側。Final Cut Proのブラウザウインドウ(画面左)を2nd Display側に配置する。また、モニタ右側にはFinder用に空きを作ると、FinderのデスクトップやフォルダからFinal Cut Proのブラウザウインドウへドラッグアンドドロップすることで、クリップを登録することができる。画面右下の大きなごみ箱アイコンなどは、DragThingを利用している(DragThingは機能拡張などを全く利用しないアプリケーションなので、システムの安定性も損なうおそれはない)。

こうすると、素材については2nd Display側(右図)だけで管理(FinderデスクトップとFCPブラウザウインドウ間のドラッグアンドドロップ操作)、そして、編集作業はfirst Display側で、とモニタのエリア別に作業分担が可能で、作業がすっきりしますし、デスクトップのせまさを感じません。
ほら、Single Display環境だと、Final Cut ProでもPremiereでもEditDVシリーズでも、モニタ全面をそのアプリケーションのウインドウが覆ってしまって、Finderのデスクトップがみえませんよね。

図.シングルモニタ環境

Final Cut Proの例。ビューワー(画面左上)、キャンバス(画面右上)、ブラウザ(画面左下)、タイムライン(画面右下)、ツールパレット(画面右下隅。タイムラインの右)のすべてを1モニタに表示しなければならない。画面が狭く、Finderデスクトップもみえないため、例えば、ブラウザに新規にクリップを登録する際には、ファイルメニュー(または、ブラウザウインドウでコンテキストメニュー)からの読み込み...を実行し、Open/Saveダイアログを開き...と、直感的でない操作を余儀なくされる。

だから、クリップも読み込みも、ファイルメニューからやらなくてはならないわけです。ところが、デュアルモニタ環境だと、Finderデスクトップと各アプリケーションのクリップ管理ウインドウ間のドラッグアンドドロップ操作でクリップを登録・削除できるのです。

さて、AV-PC両用LCDのうまみはこれからです。編集のとき、デュアルモニタ環境にするということは、Mac用のモニタ(RGMモニタ)が2台必要です。ところが、DV書き出しであるとか、効果のプレビューの出来をNTSCモニタで評価する際には、さらに、もう一台NTSCモニタを用意しなくてはなりません(まあ、DVカメラの液晶モニタで代用することもありえますが)。でも一方で、DV書き出しのときには、MacのRGBモニタは2台もある必要はありません。DV書き出し操作をアプリケーション上で実行するためのMacのRGBモニタは1台あれば充分なのです。こんなときに、AV-PC両用LCDの出番です。1st Display(FlexScan E57T)でアプリケーションの操作を行い、2nd Display(AV-PC LCD)側をAVモニタモードに切り換えて、NTSCモニタとして利用すればよいのです。

 

1st Display側

2nd Display側

Mac RGBモニタ
FlexScan L565

AV-PC両用液晶ディスプレイ
TX-D5L31TN-J
編集時 Final Cut Proの例。ビューワー、キャンバス、タイムライン、ツールパレットといった、編集・合成といった処理に必要なウインドウを、すべて1st Displayに表示する。 Final Cut Proのブラウザウインドウと、Finderのデスクトップやフォルダといった、クリップの管理に必要なウインドウを配置する。
NTSC
書き出し時
書き出し操作を1st Display側で実行。 このとき、AVモードに切り替えておき、DVカメラのアナログNTSC出力を表示し、書き出し画像のNTSCモニタ上での状況を確認する

また、サブのマシンで作業をしているときは、1st Display(FlexScan L565)でMacを操作、2nd Display(AV-PC LCD)ではTVをつけて気分転換しています(笑)。

非常に便利このうえないです。

このように、複数のMacを複数のモニタにつなぎ、しかも、そのモニタが他系統を切り換えることができる、という環境は非常に便利です。実際、今、G5でレンダリング中もモニタをサブマシンに切り換えて、この記事を作成している、という次第です。よこで、TVがついています。

このように、そこそこ中古のマシンであっても、複数台あると、トータルとしての作業性は向上しますね。DTVの作業速度を倍にすることは大変ですが、レンダリング中には「DTV以外の作業」をすれば、「生活時間を含めた」作業性は向上するはずです。

わたしなんかは、サンデーDTVファンですが、それだけに時間は大切です。だからこそ、省時間、省スペースを考えたマシン環境に育てました。

アマチュアだからこそ、片手間仕事だからこそ、そんなに時間を掛けられない、従って、作業性を挙げなくてはならないのです。プロの方とは違った意味で作業性の向上を図っています。

DVリニア・ノンリニア/フルデジタルハイブリッドといい、こういったものといい、わたしは、コンポーネントを組み上げた「システム」が好きなのでしょうね。そして、システム全体の作業の快適さが好きなんです。


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